テレビは録画して見ているクリ助です。
録画している番組の一つが『美の巨人たち』。
3月31日放送の「三上誠『灸点万華鏡』」を昨晩観ました。
三上誠…この名は番組で初めて知りました。
作家よりも気になったのは作品タイトルです。
灸点!?
お灸の点ですね。これってツボのことです。
ツボの中でもお灸をするところを「灸点」と呼ぶことがあります。
お灸をやったことがない人が使う言葉ではありませんから、作者三上誠はお灸をしたに違いない、そう思って番組を見始めました。
さて、その作品とは↓
http://www.gallery-terashita.com/shows/2006/mikami/jan.htm
詳細がわかる画像が紹介できなくて残念です。そもそもネットで堪能しようなんて虫が良すぎるのかもしれません。
解説によると「経絡・輪廻」を自らの肉体を通して表現している作品だという。「輪廻」とは説明するまでもない仏教思想、「経絡」は東洋医学でもっとも重要なものです。経絡に実態があるのか、ないのか、鍼灸界でも繰り返し議論されていますが、未だにその答えはありません。
経絡図とは↓(自然堂さんのスキャンを拝借)
http://www6.ocn.ne.jp/~jinendoh/keirakuzu/zuju04.gif
気の流れる経路のうち、縦の流れを「経」と呼び、横の流れを「絡」と言います。
合わせて「経絡」なんていうことが多いです。
この経絡が肉眼で見えないために、「わるわけがない」と信じない人もいます。もしかしたら、三上誠も信じていなかったのかもしれません。経絡に気が付く衝撃でもない限り、あの絵は描けないと思うからです。見えていなかったものが突然見えてしまったヒラメキ感、それをあの絵から感じます。
三上誠は、番組によると、藁にも縋る想いで灸治療を受けたようです。結核を患い、手術で肋骨を11本も切除したとありました。痛みを死の恐怖と格闘している時に出会ったのが東洋医学の世界。宇宙と自分の体が一体であることに気が付いたと言ってもよいかもしれません。
経絡の存在は、健康な人ほど信じにくいかもしれません。なぜかを胃で説明します。健康な時はその存在に気が付きません。でも、もし食べすぎたらどうでしょう。胃がもたれると胃の存在を感じます。痛みがあったらもっと感じます。つかえたり、冷えたり、炎症すると、痛みという感覚が体に走ります。
三上誠の体は結核により極限状態だったはずですから、皮膚、骨、臓器、組織、そして細胞に至るまで意識せざるを得なかったのでしょう。そんな時に灸治療を受けた三上誠は、痛みに縛り付けられていた意識が解放されていく様子を感じ取ったに違いありません。経絡の存在に気が付くヒラメキ感と同時に、意識が解放されていく瞬間を描いたように思います。
でも、この先を理解しようとしても無駄でしょう。「灸点万華鏡」は三上誠にとって真実以外の何物でもなく、端から見える世界でもないからです。
鍼灸師は、鍼や灸を使って意識を解放を手助けします。解放が始まる瞬間にしか関わることができません。解放が一旦始まると、それぞれの体に応じて個性的に広がっていきます。そこまでいけば、見守るだけです。
最近、患者さんからメールをいただきました。その文中に鍼灸を受けた感覚をこのように表現していました。
「憑き物が落ちていくように緊張が解ける感覚」
これもまた真実です。


コメント
お久しぶりです!
ずっと更新がないので少し心配しておりました。^^)
そういう私も最近はアップのペースがぐんと遅くなってしまっていますが…。(笑
三上誠、初めて知りました。
生死の境を経験して、ああいう作品が描けるようになったのでしょうね。
>憑き物が落ちていくように緊張が解ける感覚
私もそれに近い経験をしたことがあります。
つらいときの点灸は体内に沁み込んで、奥深くでボワッと広がるような、なんともいえぬ感覚があります。
また、遊びに来ますね。
あんまり無理せず、マイペースで更新してください。^^)
忘れられていなくて安心しました(^。^;)
もうしばらく更新しないつもりだったのですが、三上誠の作品に感動して投稿しました。
息子も本日1歳となりました。
生まれた時の記録をこのブログに残していた頃もなつかしいです(笑)
マイペースで更新しますので、また来てくださいね♪