第4の技術

どうやって鍼灸の技術を向上させてゆけばよいのか・・・
鍼灸師なら誰でも考えることであり、患者さんはいつでも鍼灸師の技術向上を望んでいるはずです。

鍼灸に人生を捧げたクリ助にとって、生きるテーマです。

6月5日の記事では「上達の階段」が必要だと書きました。

高いところに行きたいなら、そこまでの足場を用意する必要があります。この足場は、鍼灸師自身が自分で創っていかなければなりません。この足場が鍼灸師の将来を決めると考えています。この足場は言い換えると「技術を育てる『技術』」です。

「上達の階段」では、鍼灸師の技術を3つに分類してみました。

 1.“地位”をもたらす技術
 2.“信頼”をもたらす技術
 3.“転化”をもたらす技術

2と3の技術を育てたいのです。

2は患者さんの安心な状態をつくること。
3は患者さんをへ導くこと。

航海に例えるなら、2はで3はです。
推進力は生命力です。

話題を一旦変えます。
患者さんから「○○に効くツボはありますか?」と聞かれることがあります。

確かに雑誌や本には、頭痛に効くツボ、生理痛に効くツボ、みたいな情報をよく見かけます。だからなのか、鍼灸師はどれだけツボを知っているか…、が鍼灸師の勉強だと思われることも…。

ここでハッキリ書きますと、鍼灸師の勉強とはツボを覚えることではありません。鍼灸師がもっともツボを知っているのは国家試験の当日ですが、その時が技術のピークではありません。国家試験が終わると使わないツボは忘れるものです。そんなものです。

話すのに語彙力は必要だけれど、語彙力そのものが話術ではありませんよね。
アメリカの大統領候補が、わかりやすい簡単な言葉(英語が苦手な私もわかってしまいそうな言葉)で話していたのが印象的でしたが、そういう感じです。

人の心を動かす「コトバ」はシンプルです。
姿勢、発声、目線、手振り、間(ま)…、で「コトバ」の意味や深みが変わります。
同じように、鍼灸師の使うツボも鍼灸師によってツボの意味や深みが変わります。

座学では決して身につかない技術が、鍼灸の世界にもあります。
こうした技術は師匠から直伝されることが多く、私のような一代目鍼灸師が受け継げる機会は希少です。

話を元に戻すとしましょう。

ツボや東洋医学が頭に入っていることは“地位”をもたらす技術です。これは学校で習えます。しかし、2(信頼…)と3(転化…)は学校で伝授してもらうものではありません。鍼灸が伝統医学といえども、肝心な部分は受け継げないという現実があります(伝統のようで伝統ではありません)。かつてのクリ助を含む新米鍼灸師が結果を出せずに苦しむのはこのためです。

2と3をどうやって埋め合わせるか・・・

この埋め合わせる方法こそ「第4の技術」です。代々の鍼灸師にとってはDNAそのものかもしれませんが、クリ助のような一代目鍼灸師にはありません。

今年になってクリ助は第4の技術を学ぶ機会に恵まれました。
新しい上達の階段を手に入れて興奮気味です。
次回はそれについて書きます(つづき)。

Yes we can~
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コメント

  1. 鉄漢 より:

    はじめまして。
    大阪の鉄漢といいます。
    いつもブログを拝見させていただいて、勉強させていただいております。
    私は先生に刺激されて、「鍼灸師 てっかんの奮闘記」というブログを立ち上げました。(ほとんど先生からの物まねばかりですが・・・)
    様々なテーマを惜しみなく公開されている先生にはとても感銘をうけましたし、私もそうあるべきだと思い、日夜奮闘中です。
    今回のテーマは、私も研究会を主宰して非常に悩むところです。
    これからのブログ楽しみにしていますと共に、無礼ながら勉強させていただきますので、よろしくお願いします。
    鉄漢

  2. クリ助 より:

    >鉄漢さん
    鉄漢さんのことは、ブログ『てっかんの奮闘記』を通じて存じていました。
    鉄漢さんの勉強会の内容にもとても興味があるところです。故八木素萌先生のは直接お会いしたことはありませんが、学会での発表を見せていただいたことがあります。
    鉄漢さんは八木先生の技術を継承されているわけですね。「八木素萌先生一周忌」という記事は興味深く読ませていただきました。感動しました!
    こちらこそ、鉄漢さんのブログで勉強させていただきます。今後ともよろしくお願い致します。

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