活法

<ここまでの話(関連記事)>
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1.上達の階段
2.第4の技術
3.手づかみで食べる
4.鍼灸師の脳
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クリ助の脳を変えたのは活法(かっぽう)。
現在も変化中です。

活法とは古武術の中にあるもので、その反対は殺法です。
日本の武道には、殺す方法もあれば活かす方法もあります。

「殺す」と「活かす」は正反対なようですが、どちらも人を知ることで成せるものです。関連して「殺活自在」という言葉もあります。

※ここでは「殺=症状の悪化」「活=症状の改善」と、緩い解釈で読んで下さい。

毒が薬になることもあれば、薬が毒になることもあります。
同じ薬でも、体の状態によって効果はプラスにもマイナスにも転じます。だから、「体によい薬だけを勉強する」なんてことは不可能です。

鍼灸もこの原理と同じですから、「体によいツボだけを勉強する」ことはできません。

ところが、実際に患者さんに対した時には「どうすればよくなるのだろう…」と、一方向の思考ばかりしてしまいます。「良くなってほしい」と思う気持ちばかりが頭の中を占めると「祈り」に近いものになってしまいます。

鍼灸師は祈とう師ではありませんから、「想う」だけでは患者さんを救えません。「想う」ことよりも必要なのは「殺」と「活」の中間に位置していることだと思います。この位置に立つと、患者さんが悪くなる時と良くなる時の両方が視野に入ります。

この位置こそ医学のポジションです。
あとは、その医学で患者さんをどの方向に導くのか・・・という話です。

殺と活は陰陽の関係です。
患者さんを「活」の方向へ導く、これが私たちの仕事です。

活法とは、古武術の中で「活」にあたる調整術です。
それを現代風に進化させた、いわば「治療術」の手解きを受けています。

ウェブで「活法」と調べてみてみるといろいろありますが、クリ助が出会ったものを知ることはできません。同級生のHさんの紹介なしには知り得なかった技術です。隠れた名人の技術です。

そのHさん、先にこの技術に出会って「こんなにスゴイものは広めなければ!」と考えて、技術を習う場を提供してくれたのでした。

Hさん、もともと鍼灸の名人の元で修行をしていました。そんなHさんが「とにかくスゴイ!」と語るのです。その理由を知りたいという興味だけで足を運びました。そして、今はその「スゴイ」に共感してます。

でも、クリ助が最初に思ったことはHさんとは違っていました。

「ライバルがこの技術を習得したら恐ろしい」という感想が最初に沸いてきました。この技術を持つ鍼灸師がいたら職を奪われるのでは…という不安の方がよぎったのです。こんな保身の感情が沸いたのも初めてです。心の狭さを知って、自分にショックを受けました。

ところが・・・!

それが技術が身につくにつれ「この技は日本の財産だ」と考えが変わっていきました。「自分を守るのではなく技を守る」とでも思い始めたのでしょうか…。何はともあれ、どこかに余裕が生まれて来たのだと思います。よい技術は施術者の心にも余裕をもたらせるものだと痛感したのです。今はこの技術は共有するべきだと考えています。

次回は活法から得たことを書きます。(づづき
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追記:
2009年5月に「活法研究会」のサイトがオープンしました。
詳しい活法の説明を読むことができるようになりました。(2009年5月18日)

コメント

  1. 鉄漢 より:

    やはり古武術にきましたね!
    私の兄弟子、師匠も古武術をしています。
    今まで、気づかなかったことが、私も今になってなるほどと思えてきました。

  2. クリ助 より:

    >鉄漢さん
    鉄漢さんの身近に古武術をされている方がいらっしゃるのですね!
    となると、鉄漢さんの鍼灸にも古武術要素が受け継がれていることになりますね。それは興味あります。ぜひ、エッセンスを鉄漢さんのブログで、(差し支えないところを)ご紹介いただけないでしょうか。

  3. 鉄漢 より:

    私が直接行なっている訳ではありませんが、影響は受けますね。からだの仕組みや意識の持って行き方、見る角度を変えると、なるほど!何だと思えることが多々です。例えば鍼を打つときの構え、意識、ツボ取りの仕方など…。以前私は接触鍼を中心とした会に所属していて、あまり刺さない鍼を主に行なっていました。ある時に私の未熟さもあるのですが、治療の幅の限界を感じました。その時に八木先生に出会いました。栗原先生も書かれているように、「殺」「生」は陰陽の関係、「殺」がわからなければ、「生」のことがわからないことに気づきました。今までは「生」のことばかりしていて「殺」の方をしていなかったように思います。
    ですので、基本的なところで鍼灸では、堅物通し、浮き物通し、それに線香刺し、九鍼法といった練習法を研究会では行なっています。ちょっとした訓練・意識で効果で変わってしまいます。鍼を打つときに重要なのは、下半身の動き。腹で腰で打てではないでしょうか。ピントがずれているかもしれませんが、私が感じているのはこれくらいです。
    鉄漢

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