何も書かない日が続き、12月も半ばにさしかかってしまいました。
今年は例年にないほど患者さんが多く、朝から晩まで隙なく施術する日が途絶えませんでした。
一日中、鍼を打ったりお灸を据えていると、頭の中がおかしくなり、と言ってもヤバイ状態ではないですが、鍼灸師モードのようなものに変貌します。脳みそ全てが鍼灸用に処理されるというか、なんというか、自分でも気味の悪い状態です。
そんな状態でいると、いつものと違ったものが見えてくるのです。
もしかしたら、それが鍼灸師の目なのかもしれません。
極限状態でほんの少し開くその目は、せいぜい薄目。
鍼灸師を続けてきたのは、鍼灸師にか見られないものがあるはずだと信じていたからです。
何かちょっとでも見えると面白くて仕方ないのです。
それもすべて患者さんのおかげです。
患者さんと接している時はポーカーフェイスを貫きますが、けっこう見られていないタイミングで、
「おおぅ、すげー!!」
と感情は爆発しています。
あの患者さんに出会わなかったら、この発見はなかっただろうと思うことはしばしばあります。施術料なんていらない、むしろ、お支払いしなければ、と思う時もあります。
本当にお支払いすることになったらそれはそれで困るので、2年前のある患者さんの話を。
初診の時、頚に触れずに施術をしてほしいと条件を出されました。顔の症状だったので、頚に触れずに施術することに抵抗があり引き受けるべきか迷いました。迷った結果、引き受けることにしたのです。
その患者さんは、頚を触れると悪化する、と思っていたのです。それは患者さんの思い込みに過ぎないのですが、気持ちが現実を引き起こすことがあるので思い込みはあなどれません。「悪化する」という思い込みが本当に悪化させてしまうことはよくあります。
頚には触ってはならないという制約の中(軽く触れることは承諾を得て)、こわばった頚を緩めようと模索したことで、頚から離れたポイントで頚を緩ませることができるようになりました。
あまりにも制約が厳しい時は、施術をお断りせざるを得ませんが、適度な制約は新しい発見をさせてくれます。
数千年の歴史のある鍼灸ですから、私が最初に気が付くことは奇跡ですが、読んだ本のどこにも書いていないことに気が付くことがあります(読んだ本が少ないだけかもしれませんが…)。
そんなものも少しずつ書いていきたいと思います。時間の制約には押しつぶされそうな毎日ですが、書きたいことがいっぱいあるのです。


コメント
初めまして!
以前から楽しく読ませて頂いていましたが、初めて書き込んでみます。
いつもクリ助さんの鍼灸への情熱はすごいなと思って読んでいます。日々の業務の中で、感動を感じられる仕事って普通はなかなかないですよね。クリ助さんにとっては天職なんでしょうね、きっと。
これからも是非、クリ助さん流に、鍼灸師さんのいろんな情報を提供していって欲しいなと思っています。
>ほしさん
いつもありがとうございます!
初コメントに感謝します。
天職と感じられる職業に出会えて本当に幸せです。でも、この職業につけたのは、挫折があったからです。中学で病気になって入院したこと。大学受験の失敗で本命に落ちたことなど。
失敗だと思ったことが、時が経ってみるとそうでもなかったことに驚きました。
今後も、こりずに情報発信していきます。また読みに来てくださいね!!
クリ助さん 初めまして。
僕はちょっと前からですが、有難く拝読させていただいておりまして、
ほしさんの上記のコメントで後押しされた勢いで
思い切ってのコメントを~
1ヶ月超更新が無くさみしく思っていました。。
これまでの日記を読みながら(まだ全ては読みきれていないのかもしれませんが)今後のも楽しみです。
忙しいなかですので、無理のない範囲で!
更新を楽しみにしております!
>ライトさん
さみしく思っていただけるなんて、書く者にとっては嬉しすぎるコメントです。
無理なく続けていくのが目標なんで、また時間が作れない時はさぼりますね(笑)