いよいよ明日は、活法フェスタ2010。
予定では今日のこの時間には、「妊婦ケアシリーズ」を書き終えているはずでした。計算は大きく外れ、明日を目の前にして大あわてです。
■大腰筋と逆子
明日の実演の前にこれだけは書いておきたい、というのがあります。
それは大腰筋です。
大腰筋は触ろうと思っても深いところにあるので難しいのです。この筋肉は、骨盤の中にあって、腰の骨と太ももの骨をつないでいます。
マッサージができない筋肉です。
この筋肉と子宮には深い関わりがあります。
大腰筋は骨盤内にあるので、子宮のすぐ近くにあります。
この大腰筋が胎児に大きな影響を与えていることは、間違いありません。活法の術の中に、大腰筋を緩めるものがあります。実に単純です。
この単純な技術で大腰筋を伸ばすと、その瞬間から胎児が動き出すことがほとんどです。赤ちゃんにしてみれば、大地が揺れるより大きな変化が起こっているのだと思います。
この大腰筋アプローチがどう役立つのか…。
ここが重要です。
腰痛治療の中に組み入れることもできますが、私がこっそり注目しているのは逆子矯正です。
赤ちゃんの姿勢が上下逆になってしまう逆子(頭が下なのがベスト)。逆子になってしまう原因の一つとして大腰筋が考えられるということです。これまでの経験で「効果があるかもしれない」と言うことはできます。ただ、残念ながら大腰筋の過緊張を緩めたらすべての逆子(頭が上)が頭位(頭が下)になるわけではありません。
逆子矯正も奥が深く、妊婦さん一人一人によってアプローチを変えていかなければなりません。そのパターンの一つに大腰筋重視系があってもよいと思います。とても簡単にできるテクニックなので、病院や助産院でこのテクニックが広まれば逆子になる妊婦さんを減らすことができるかもしれないのです。
■逆子体操の時代が終わる!?
今、逆子矯正の中心に座しているのはおそらく逆子体操。効果に疑問を持つ産科医も少なくないようです。実は、私も効果に疑問を抱く一人です。
逆子体操は、逆子になった妊婦さんがすぐに取り組むものです。
28~30週頃に始めている方が多いようです。
この28~30週。自然に戻ってしまうことも多い時期です。自然に治ったとしても逆子体操をやっている妊婦さんにしてみれば「逆子体操で直った」となります。「逆子体操で直った」という体験談が次々に生まれてくるのはこのためです。
一方の鍼灸ではどうか。私のところにやってくる方は平均33週です。
「逆子体操をしても直らない。どうしよう…」という段階で受診をされているのです。
この傾向は私のところだけではなく、全国に共通するのではないでしょうか。鍼灸院では「直りにくい」逆子を扱うことがどうしても多くなってしまいます。
帝王切開の予定が決まっている36週過ぎの方からお問い合わせを頂くケースも珍しくありません。でも、36週を過ぎるとどんなに腕がよくてもうまく確率は低いと思います。回るのに必要な物理的スペースが少ないものはテクニックではどうしようもありませんから。
鍼灸による逆子矯正は効果があります。
それを証明するデータもあります。
ただ、知っていても抵抗があるのか、お金がかかるからなのか(逆子体操はタダ)、鍼灸院にやってくる妊婦さんの多くはギリギリの時期です。残されている時間が少ないことは妊婦さんもわかっているので、とても焦っています。
鍼灸による逆子矯正がお産に関わる人(産科医や助産師)に広がっていけば、時間的にも精神的にもゆとりのある段階で施術することができます。
本当は、もしかしたら自然に直ってしまうかもしれない時期(28~30 週)に鍼灸を受けていただきたいのです。「自然に治るかもしれない時期にわざわざお金と時間を使ってまで…」と考える人もいると思います。でも、30週を過ぎた途端に時間との勝負にはいってしまいます。たった1~2週間で激しく状況がかわってしまうのが妊娠中です。
助産師の紹介で来院する妊婦さんもいます。
そういう方の方がどちらかというと、心が落ち着いているように見えます。お産のプロに鍼灸をすすめられるという事実は大切です。妊娠中に信頼するのは産科医や助産師ですから。
鍼灸師が個人でがんばることには限界があります。
妊婦ケア環境の向上の鍵はチームプレーです。
鍼灸師のもっている技術を活用しようというお産のプロが増えることを願います。そのためには、鍼灸師自ら何ができるのかを示さないと、と思っているわけです。
だからフェスタで、やります。


コメント
前日のこの記事のアップ!素晴らしい!!
寝ようかと思ったところ、PC立ち上げ偶然(必然?)訪ねました(笑)
明日、私も楽しみです^-^
>なちゅらさん
前日にチェックしていただけたのは嬉しいですね。
本日、お会いできるのを楽しみにしています。