
瞼(まぶた)が自然に落ちてしまう眼瞼下垂。この眼瞼下垂でよい経験をさせて頂いたので症例報告です。同じ症状に悩む方や、こうした症状を診ている鍼灸師のお役に立てるかもしれないので投稿します。
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30代の女性。
半年前、眩しくて目が開けていられない状態なり、眼科では「ドライアイ」と診断され点眼薬を処方されたが全く改善せず。
別の眼科では「眼瞼痙攣」と診断され、大学病院の神経内科を紹介され、ボトックス注射を行った。3日後に目が開くようになり1週間は普通の状態になった。しかし、その後再び閉じてしまった。次回のボトックス注射が2ヶ月後に予定されていたが、それを待つまでに間に何かできることはないかと探して当院を選んだ。
頑張ると一時的に目を開けた状態を作れるが長く続けられない。特に左目の症状が顕著で右目は軽い。
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治療は、週に2回のペースで行っていました。
出だしは順調ではありませんでした。鍼をした直後には目がパッチリと開くのですが、しばらくすると再び閉じてしまうのです。効果は良くて2~3日。悪い時は帰り道で目が閉じてしまうことも。これを繰り返す治療が続いていました。鍼直後は正常レベルまで好転するだけに、再び悪化してしまう理由が見つからずに模索の期間がありました。
そして、行き着いたのは足臨泣です。
足臨泣を使い出してから経過がよくなり、3度繰り返すと目が閉じてしまうことがなくなりました。この症例は特別である可能性を承知していますが、「足臨泣で眼瞼下垂が劇的に改善した症例」として記録を残したいので記事にしました。ですから、足臨泣がすべての眼瞼下垂に効果があると言えません。足臨泣がハマるタイプの眼瞼下垂が一例あったという話として読んで下さい。
もし、足臨泣で成果が出た症例をお持ちであったり、足臨泣をお試しになって著効が表れたらぜひご一報ください。
この症例で使用した足臨泣には、ポイントがあります。取穴(ツボの取り方)は第5中足骨よりです。骨の(内側の)側面にゴマ粒大のコリがありますので、そこに当てます。骨にぶつかるスレスレを狙います。同様の症状であれば、鍼をした瞬間に目が開くはずです。
この写真は、実際の患者さんにお願いして撮影したものです。治療本番の鍼の写真です。まさにこの鍼がよく効いたわけです。ツボの位置と刺す方向を参考にして頂けたら幸いです。


患側に10~20分の置鍼。使うツボはここだけです。
基本は患側ですが、この女性は左右(左<右)に症状があったので左右に置鍼をしました。治療は足臨泣のみで他には何もしませんでした。効果がある場合は、鍼をした瞬間に目が開くはずです。そうでない場合は、ツボの位置を見直してみてください。それでも効果が出なければ、足臨泣適応の眼瞼下垂ではありません。この症例が特例である可能性がありますから、すぐに効果が出なければ足臨泣にこだわらない方がよいでしょう。
補足)
こうした眼瞼下垂に対して、当院では瞼(まぶた)に直接鍼をするような治療は行っておりません。危険であるとう理由ではなく、まぶたに原因があると考えていないからです。鍼灸師でなければ、「足のツボで眼瞼下垂が治った」と言われても腑に落ちないかもしれません。でも、ツボの効果とはそういうものなのです。患部に遠隔からアプローチできることが鍼灸の強みです。裏返せば、患部を直に刺激する方法では鍼灸本来のポテンシャルを引き出すことはできません。


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