■鍼灸院における生産効率とは
鍼灸院における生産とは「目的のためにお金を払ってでも受けたい鍼灸施術を提供すること」です。私たちは自由診療なので患者さんの自己負担額は100%です。その金額に見合うかそれ以上の価値を提供し続けることで事業が成り立ちます。保険診療のように、国が価値を補填してくれることはありません。それでも、自由診療にこだわるのはその名の通り“自由”だからです。
自由診療は、医療の枠からはみ出なければ価値を自由に創出してもよいのです。だからこそ、生産効率という発想が生きてくるのです。効率と聞いて、施術を機械的にこなすと思ったらそれは逆です。一人一人は違う体です。一人一人が抱えている問題点を見抜くところから効率の追究が始まります。

患者さんから見た効率がもっとも大事です。「時は金なり」というくらいで、患者さんの時間は貴重なものです。治療が非効率であれば、患者さんの貴重な時間を奪ってしまいます。短時間で原因を見抜き、短時間で施術を行い、短期間で治療を終了させるのが常に目標になっています。一人の患者さんがトータルで支払う金額ができるだけ少なくなるように努力しています。
「少ないお金と短い時間で、できるだけ大きな成果(症状の改善)を出す」というのが、私たちが行うべき生産効率の追究です。できるだけ支払総額が少ない鍼灸院を目指しています。マーケティング屋さんに鼻で笑われるかもしれません…(LTVを指標に経営していないからです)。
半額で4倍の回数がかかる鍼灸院より、2倍の額で半分の回数で終わりにできる鍼灸院の方が良いと私たちは考えています。同じ患者さんがずっと通い続ける鍼灸院ではなく、適度に患者さんが入れ替わる鍼灸院を理想としています。
“適度”という表現にも意味があって、入れ替わりすぎは、通院している患者さんがいないことを表してしまいます。体内を血液が循環することで新陳代謝が行われるように、鍼灸院にも適度に循環が必要だと考えています。だから循環率を気にするようにしています。
■生産効率で個人は組織に勝てない
前回の記事で書きましたが、組織が有利な点として“設備と広告費のシェア”でコスト削減ができることを挙げました。これもすごく大切なことだと思っています。
いくら東京の家賃が群馬より高いと言っても、3人の鍼灸師で一つの施設をシェアすれば、一人あたりの家賃は大幅に下がってくれます。実際、一人あたりの施設使用料を割り出せば、東京のカポスより群馬の養気院の方が高いです。
広告費も基本的には同じ考え方です。このブログは広告とは違うかも知れませんが、記事を一つ書くだけで、養気院、カポスの両方に訪問者が流れるので、養気院だけ経営していた時よりも、記事の価値が上がっています。実は、どちらも広告費は使わず、ブログやサイトの記事を更新しているだけです。カポスも独自にブログ更新を行っています。
費用がかかるのは、ウェブサイトの維持費とイラストを作成したり購入する時だけです。

一人一人が施設を借り、ウェブサイトを作成し、一人一人がブログを更新し・・・とするのは効率の面で良くありません。あるのは束縛されない自由ですが、お金の面では自由は減ります。
でも、コスト削減だけが目的なら組織は作らなかったでしょう。私が組織を作ることを決意したのは生産効率が飛躍的に高くなると見込んだからです。鍼灸院における生産とは「目的のためにお金を払ってでも受けたい鍼灸施術を提供すること」です。これを効率よく行うには、技術力の向上です。
技術力の向上の定義を次のようにしています。
1.鍼灸ならでは成果を追究すること
2.他の鍼灸院にはできない成果を出すこと
3.今までより少ない回数、短い期間で成果を出すこと
組織で取り組む方が圧倒的に有利です。ただし、院長(代表)の技術をスタッフが模倣するだけでは、組織の強みは発揮されないと考えています。鍼灸師それぞれが技術を持ち寄って、それぞれが自由なスタイルで担当する患者さんを診るという場合も同様です。
最初は、私が技術を持ち出して始めたカポスですが、最近はカポスから私の方にも情報はどんどん流れてきます。組織内なので秘密が全くありません。
組織の方が技術の上達が早い理由をまとめると次の通りです。
1.練習相手がいる
2.トレーニングカリキュラムが成熟する
3.自分の施術を客観的に把握しやすい(下手なところに気が付く)
4.発想が豊かになる
5.情報をシェアできる
1~5の効果は実際に組織を作ってみて、(まだ小さいこの段階で)効果が抜群です。予想を超えるスピードで技術力が向上しています。私自身もこの2年で大きく成長できたと思います。常にチームメイトがいるカポスが羨ましくて仕方ありません。自分が羨ましいと思える環境を作れたので、そこは合格です。
こうして向上している生産効率こそ、カポスが追いかけているブランドにもつながってきます。「行けばすぐに良くなる」という安心感を提供できます。スタッフにとっては、短期間で技術を向上させることができます。

この中で5は特別です。他の鍼灸院が簡単に真似できないことをやっています。企業秘密と言いたいところですが、そのほとんどはセミナーで公開しています。要するに、ツボの位置です。ここをミリ単位で設定することで、スタッフAとスタッフBが使ったXというツボが完全一致します。
私たちがもっとも細かい単位でやっているはずです。ここで挫折する鍼灸師もいますし、そんなに細かく取る意味があるのかと疑問を抱く鍼灸師もいますが、ここを乗り越えると、他人の経験と縦横無尽に行き来できる世界が待っています。
つづく…(5)「鍼灸と活法の濃密な関係」
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話の途中ですが、私と一緒に働いてみたい鍼灸師はこちらへ。最近、応募が入り始めています。早めに締め切る場合がありますので、できればお急ぎください。
■鍼灸師と整体師のためのセミナー案内
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コメント
目指すところが高いですね、個と組織の良いトコ取り。
ただ、適度に患者さんが入れ替わる循環率を重視するって考え方は普通の治療院とは大分違いますね。
患者さんのリピート率を重視するならわかりますが。
う~ん、色々な意味合いでクリ助さんの理想は物凄く高いのでしょうね。
僕みたいな下々の者にはよくわからないです。
>銀次さん
普通じゃないところを目指しているんで(笑)
と言ったらカッコイイですかね~。「巡り」を重視するのが東洋医学なので、逆らわず、それに素直に従っているだけですよ(^o^)