前回のつづき
■活法、スペイン上陸
3日目はコスチュームを変えた。
整動鍼の考案のきっかけとなった活法(かっぽう)を紹介するためだ。
この方が雰囲気が出ると思ってあらかじめ用意しておいた。

活法のデモンストレーションは秋澤院長(カポス)に託した。視線が秋澤院長に移ったので、私は気が抜ける。私はカメラマンに徹し、バルセロナ初の活法を見届けることにした。会場の空気はとてもやわらくホームな感じ。秋澤院長は緊張している様子がない。

デモンストレーションが始まった。ショータイムなので細かい説明はなし。
頚の回旋可動域を広げるこのワザから。

卵抱きというワザ。力が入れやすくなる。

導引という筋肉調整術。梨状筋を調整中…。相手(患者さん)の動きを、言葉で誘導することが重要なワザだ。日本語しかしゃべれない秋澤はどうやってやるのだろうか。ここでも通訳をお願いしているバルセロナ在住の鍼灸師Fさんの力を借りた。
「トンと言ったら力を抜いて(スペイン語)」
ですぐに理解できたようだ。
Guu…Tong! Guu… Tong! Guu…Tong!
バルセロナに響く活法サウンド。気持ちよく響いている。
秋澤院長もきっと気持ちいいに違いない。

これも活法のワザ。お腹から腰の方にアプローチする。このワザがもっとも質問が多かった。
■KAPPO is Magic(活法はマジックだ)
腰なのにナゼお腹からなのか?
どこを調整しているのか?
日本人から見ても不思議なのだから、わからなくて当然。活法はミステリアス。そのミステリアスをミステリアスでなくなるように、理論を整理し説明してくことが私の仕事であり講師に求める仕事。
施術はマジックのように楽しい。目の前でリンゴを消すことができたら、きっと多くの人を楽しませることができると思う。見ている方が不思議で仕方ない。でも、術者まで不思議な気持ちではリンゴは消せない。マジックの裏側では常に合理的で秩序が保たれている。上達すればするほど、そこから不思議は消えていく。
不思議を作り出していくことは、不思議を消していく作業。
術者視線では、活法にしても鍼灸にしても不思議は少ない方がいい。もちろん、人体は神秘的であり全貌を明らかにした人は誰一人いない。しかし、施術をする上では因果関係がわかっている範囲で行わなければならない。だから、知っている因果関係が多いほど、施術の結果を予測できる。
この予測がとても大事。
先を読めたら一流だと思う。

頚の回旋を改善させる自己調整(整動体操®)。

姿勢を変えるだけで頚の回旋可動域が増えていくことを体験してもらう。これを初めて体験すると、こんなに違うのかと驚く。ここでも、多くの方が驚いたに違いない。反応はとてもよかった。
「活法も習いたい!」
という声があちこちから聞こえてきた。スケジュールの中に、活法のデモンストレーションを入れておいて正解だと思った。作務衣も、これに合わせて新調してよかった。
活法の魅力は、体の運動構造を利用することにある。整動鍼にも、その叡智を詰め込んである。人体の動きは解剖学では説明しきれない。解剖学は、体をバラバラしていく学問。それに対して、活法や整動鍼が行っているのは、動きを統合していく作業。
解剖学の知識は役に立つが、解剖学ですべてを説明しようとする人体に動きに対する理解を妨げるだろう。
■本日のパエリア(番外編)
後編に「本日のパエリア」を予定。
代わりに美味しかったこの料理。

こんなアサリのような貝料理も食べた。黒い模様がオシャレ。もちろん、とても美味しかった。貝はたまらない。
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