(6)のつづき

占い師と鍼灸師
鍼灸の効果を科学的に説明できなければ、鍼灸師は占い師と同業になります。占いが悪いとは言いません。占いには占いの役割があると思っています。
2つの肩書きに共通しているのは、悩みを解決するお手伝いをすることです。鍼灸院を訪れる患者さんも、占いの館を訪れるお客さんも、今すぐ解決したい悩みを抱えています。
占いには科学的根拠はありません。統計学的な意味を含むかもしれませんが、「努力家」とか「芸術の才能がある」とか言われても、数値で表せないものばかりです。占い師の言葉は、それぞれが、それぞれの感覚で受け取ります。
鍼灸院の信者たち
鍼灸の科学的根拠はどうでしょうか。ないとも言えませんが少ないと言わざるを得ません。実際の臨床では科学の言葉で説明できないことをしています。それで成り立っているのだから、いいではないか、という考えもあります。
実際に科学とは無縁で繁盛している鍼灸院はたくさんあります。
「だから科学なんて関係ない」と言ってしまえば、鍼灸院に集まる患者さんは、科学的では説明できない力(目に見えない不思議な力)を信じる人ばかりになってしまいます。そうなれば、医療現場とはほど遠い世界です。
医療現場には科学的な姿勢があるべきです。
なぜなら、信じる者だけが救われるのではなく、信じなくても救われるものでなければならないと思うからです。
抗生物質は感染症から、抗生物質を信じる人も信じない人も救います。
占い師がリピーターをつくる方法
ある占い師が言っていました。リピーターにするには、相談者を褒めるのだそうです。相談者を肯定することで、「自分のことを分かってくれる人」と思われるようになるそうです。
そして、どんな時でも味方であるとメッセージを伝えればリピートしてくれるそうです。
占い師として売れるかどうかは、当たるかどうかではなく、相談者が「わかってもらえた」と感じるかどうかだと言っています。
「確かに!」と思いました。
自分もそうですが、みんな自分のことをわかってほしくて仕方ありません。だから、分かってくれた人にどんどん心が引き寄せられてしまいます。
占いの役割
相手のことを肯定して味方だとメッセージを送ることは、通常の人間関係では当たり前です。そう考えてしまうと「占い」って何だろうって思います。
少なくとも、占いが当たるとか当たらないという話は、相談しやすいきっかけをつくっているだけであり、実質的な意味合いは、自分の悩みをさらけ出せる相談者であるように思うのです。
だから、私は「占い」は、心に重いものを抱える人が相談する場を提供しているという意味で、重要な役割を担っていると思います。目に見えないものを扱っているからと否定することはありません。そもそも、悩みというものが目に見えないのですから。
占い師は理解する姿勢を見せる仕事なんだと思います。衣装や水晶玉は心の奧に秘めるものを引き出すには有効なアイテムなんでしょう。

つづく…鍼灸理論のルーツ
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