鍼灸師とお産(19)-イカの儀式

<このシリーズでは、鍼灸師であるクリ助が妊産婦さんに何ができるかを考えていきます。お産の現場をできるだけリアルに伝えますので、よいお産について一緒に考えてください。>

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いよいよ臍の緒を切るときがやってきました。
ドクター立ち合いのもと、指示された通りにハサミを入れるのはこのクリ助です。

臍の緒はまだドクドクと血液が流れています。初めてみる臍の緒に感激。思ったより細いと思ったクリ助、思ったより太いと思ったクリ子。イメージは人ぞれぞれのようです。

天然ゴムのような、いや、イカのような肌触りかもしれません。

 くコ:彡  「イカも違うんじゃないの?」

見たこともない素材でできた臍の緒。
干からびて縮んだ状態のものを見た方はたくさんいると思います。桐箱に入ったアレです。生の臍の緒はリアルです。これを見られただけでも立ち合った甲斐がありました。血液が流れる感触は生命の躍動そのものです。

血液の流れもおだやかになってきました。自然に流れが止まるオートマティックなシステム。役目を果たしたライフラインを今切ろうとしています。これから先、クリ子と私がクリ太のライフラインを担う儀式のように思えました。

ハサミを手渡され、指示された場所にハサミを当てます。

本当に切っていいの?

間違ったところを切ったらどうしよう…ちょっぴり不安になるのですが、完全に指示されているので間違えようがありません。

臍の緒に刃が触れます。
ハサミをギュッと握ると、シャキッ!と切れ味のよい感触が手に伝わってきました。もう一度握るとスパッ!

気持ちよく切れたと思います。

たったこれだけのことですが、大きな仕事をやり遂げたような達成感がありました。こういう時は何でも大げさに感じるものなんでしょう。

もう一度、クリ太はクリ子の胸の上に…。
クリ太は気持ちよさそうな表情を浮かべています。

つづく→鍼灸師とお産(20)

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コメント

  1. かずみ より:

    出産経験のないわたしですが
    お産の現場に立ち会っているような感覚で
    毎回どきどきしながら拝読しています。
    クリ太くんがスポーン!と誕生したシーンは鮮烈でした。
    なんとその夜、自分が出産する夢を見たほどです(笑)
    陣痛もそこそこに頭が見えてすぽーん!でした。
    赤ちゃんを胸に抱くと涙がこみあげてきました。
    思いもかけない疑似体験(夢)にびっくりです。
    今晩は臍の緒を切る夢が見られるかな?!

  2. なちゅら より:

    くコ:彡イカの街より失礼します(笑)(わが街は市の魚がイカです。)
    よく釣れ、よくさばいて食しております^^
    イカかぁ~。ほんと色とか不透明感がそんな感じですね。
    あの不思議素材。そして誰が操作したでもないあの機能性。
    人間の細胞2つが創り上げた素晴らしい芸術品ですね~☆
    ほんと「臍帯を切る」ってこの世界での命の開通式みたいですね!(感動中~)
    私もクリ子さんと同じで想像より太く感じましたよ^^

  3. クリ助 より:

    >かずみさん
    夢、見たんですかぁー!?
    こっちがびっくりですよー。
    クリ助は男の壁に邪魔されているのか、出産の夢は見ていないです。でも、あの時の様子は目を閉じれば鮮明に記憶に残っています。
    そういえば、既に産まれているクリ太の夢は見たことないですね。まぁ、夢の中でも子育てしてては身が持たないですが…(笑)

  4. サト より:

    今はへその緒を切らせもらえるんですね!
    時代の違いを感じます・・・
    当時は、すぐへその緒を切ってそれから抱っこでした。
    なんか、切るときって怖くなかったですか?
    どうしても痛そうに感じたりして・・
    痛くないのかなあと思ってしまします。
    すごい体験でしたね!

  5. クリ助 より:

    >なちゅらさん
    イカの街だったのですね。
    分娩室はうす暗かったので本当の色はよくわかりませんでしたが、イカを思い出してしまいました。
    明るいところで見たら色合いの印象が違うかもしれませんね。なちゅらさんのおっしゃる「不透明感」をイカに例えたのです。
    臍の緒、一度は見るべきですね。立ち合わない男性はもったいないですよ。

  6. クリ助 より:

    >サトさん
    本当は医療行為になるようです。でも、厳重な監視のもとならギリギリOKなのでしょう。自分で切ったというよりも、全部段取りをつけてもらったところへ、指示された場所をチョキっと。正確には切る感触を味わっただけですね。
    そうそう、確かに痛そうなイメージがありました。絶対に痛くないとわかっていても、髪の毛や爪のようには扱えませんでしたね。イケナイモノを切ったような感触でしたよ。
    臍の緒を付けたまま抱っこするところがミソみたいですよ。

  7. かもめ より:

    そうですか、『イカ』ですか…。
    我が家にも桐箱入りのがありますが、どうりで見た感じが『スルメ』みたいだなと思っていました。(笑
    私も、へその緒で忘れられない思い出がありますので、今度記事にしてみようかな、と思います。^^)

  8. Chab より:

    イカ・・・!?と読み始めは驚きましたが、
    考えて(想像して?)みると、やっぱりイカかもしれませんね。
    やっぱり、生き物の例えが最も近いと思います。
    私も、自分のお腹から出てきたへその緒(胎盤も)、見たかったです。(ToT)
    これからイカを見る度、「へ~・・・」って
    観察してしまいそう。
    特に、新鮮なイカ。
    お店の人に不審に思われない程度にしておきます。

  9. クリ助 より:

    >かもめさん
    かもめさんの記事を楽しみにしていますね。
    どんな思い出だろう…。

  10. 夢湖 より:

    えええ!!!
    へその緒を切る事が出来たんですか!!
    それはなんだか凄いことのような感じがします!
    でもへその緒を見て感動できるのはさすが鍼灸師さん
    ならではの感覚だなあと思いました。
    私は映像で見るたびに気持悪くなります・・・・

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