活法の時間3「知っているのに出来ない」

<ここまでの話(関連記事)>
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1.上達の階段
2.第4の技術
3.手づかみで食べる
4.鍼灸師の脳
5.活法
6.活法の時間 その1「師匠の大事」
7.活法の時間 その2「カッポー、やばくね?」
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危ない錯覚

講師の先生がモデル患者に施術を施す。
その周りを囲う大勢の参加者。
大きな学会で見かける光景です。

見られるだけでありがたい、それも確かなことです。
「知る」ということは、習得の第一歩になるからです。

しかし、この第一歩で終わってしまうことが実に多いのです。それに加えて、私だけかもしれませんが、「知る」ことで「自分にもできる」という勘違いが生まれます。難しい技術を簡単にやってのける講師を見ているうちに、「自分にもできそう」とついつい思ってしまいます。

錯覚が起こらないように整理します。

 1.open(公開する)  → 知る
 2.teach(解説する)  → わかる
 3.corch(指導する)  → できる

1は大きな学会、2は一般的な講習会、3は徒弟制度に多く見られます。

コーチング

活法セミナーの様子

活法の勉強会は3のcorchです。
最小限の座学、豊富な実践練習で組み立てられています。

※座学が少なくできるのは参加者が基礎的な生理学や解剖学を理解しているからでもあります。

できるようになるためには反復練習、そして修正を加えて完成度を高めていくわけです。活法でのコーチングは、この「修正」の重要性を痛烈に感じさせてくれます。スポーツなら当たり前のこの上達過程を、鍼灸の世界でたどることが難しかったのです。

一寸先の光

修正が加わった瞬間から上達を実感することができます。何でもそうかもしれませんが、上達が足踏みした段階で限界を感じモチベーションが下がります。「上達している」ことを常に感じ続けることで、モチベーションが高く維持されるだけでなく、心まで安定します。

もし、施術者の心が不安定なら患者さんも不安定になってしまいます。不安定な「場」で結果はでません。施術者が一寸先の光を見ることで、患者さんは希望を持てるのではないかと思います。

完成された技術などありません。
一生かけても完成することのない技術を追いかけています。結局のところ、追いかけ続けようとする「気持ち」で鍼灸師である自分を支えているのかもしれません。

次は、活法の技術について。(つづき
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