鍼灸師となったのは偶然ではないのかもしれません。
でも、ここで「見えない力によって…」という神秘的な話を書くわけではありません。
見えない力、というのは確かに存在します。すぐ隣に。
人間がすべて認識できるなんてことはあり得ませんし、認識できても正体のわからないものもあります。
霊体など、そっちの話ではなくてですね…、
重力なんてものを考えてみます。
万有引力の発見で、その作用の法則はわかっても、コントロールする術がありません。「使えなければわかっていない」なんて勉強会で言われますが、そう考えれば、重力もわかっていないのと同じ。
重力を「見えない存在」とするなら、生命力もまた「見えない存在」です。その見えない存在を扱おうと努力するのが医学。医学の進歩によって理解できる世界は広がったものの、その世界はまだ狭いと言えます。
医学では理解できない世界でも、人間としてならわかるものがあります。「あの人と一緒にいると元気になる」、そんなふうに言われる人っていますよね。医学で考えても答えなんて出ないと思います。
なぜか感じる「好き」とか「嫌い」。人間に対してだけでなく、音楽、絵画、建築、料理など、好き嫌いはありますよね。
医学に答えがなくても、好みは確かに誰の中にも存在します。 昔から「気に入る」「気が合う」なんて好みを表現する言葉に「気」が使われていますね。この「気」は物理学では説明できません。西洋医学では語られることのない言葉です。
さて、ここからが本題です。
鍼灸師は、患者さんと直接接して仕事をします。
どんな接客業よりも近いです。
ということは、鍼灸師は患者さんの「好き嫌い」の中で鍼や灸をしなければなりません。この見えない力から逃げることはできません(逃げる“気”ないけれど…)。患者さんから「この鍼灸師、うさんくさい」と思われているとき、「この鍼灸師、いけてる!」と思われているとき、 同じように鍼を打っても、同じ鍼ではありません。
たとえば、こんなCMどうですか?
「かわいいじゃん。そのケータイ。と、君もね。(ドコモCM)」
先輩をイケメン(ちなみにこのイケメン、永山絢斗というらしく瑛太の弟であることをクリ子から聞いた)だと思ったから、そのセリフにときめくわけで、クリ助が同じ場所で同じセリフを吐いても、「気持ち悪い人がいた~」と言われのがオチです。うッ。
自分を知らないと口説けないわけですよね。そう意味で恋愛の達人は、自分のことをよく知っているのでしょうね。縁のない話しですが(笑)
話が、それすぎる前に戻します。
つまり、鍼灸師は見えない世界を考慮しながら鍼を灸をしなければなりません。鍼灸の世界には、スゴイ本がいっぱいあります。でも、そのまま真似したからと言って、患者さんの前でスゴイ効果がいつも出るわけではありません。
スゴイ本と現実とのギャップにつまずく鍼灸師。私のような鍼灸師が考えてしまうのが、見えない世界に影響を受けない技術です。
どんな顔でも使える口説き文句みたいなものです。たとえば、よいのか悪いのか自分でもよくわかりませんが、そんな感じです。
つづく≫2.「気」の実用化がテーマ
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コメント
東洋医学でいうところの「気」とは
「不可視の人体をめぐる運動エネルギー体」と理解しております。このような著述本もございます。
エネルギー不滅の法則…
「気散ず」など、物理学として考えることはできないでしょうか?
運動エネルギーの宿らない「血」「水」「食物」は
いずれ「邪」に変化して人体に悪影響を与えます。
気滞、お血、水毒、食滞…
日本人のイメージする「気」は…
例えば、気功や雰囲気、幽霊、お化けのようなこう…
ふわふわもやもやしたものだ…という話を鍼灸学生時代に講師から伺いました。
黄帝内経に理論づけられる中国の「人体を光速でかかけめぐる気」という概念と少しずれているそうです。
五行論は運動エネルギーの理論だと、家本誠一氏の「霊枢訳注」で拝見した気がいたします。
>harikyuさん
貴重なご意見ありがとうございます。
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