『風邪の効用』のススメ

今日はオススメの本の紹介です。

特に鍼灸学生さんに是非読んでいただきたい本です。
有名な本なので、既に読まれている方も多いと思います。

私は学生の時にこの本を手に入れたのですが、その後なかなか手に入らない時期があったようです。今では文庫本で再版されているようなので簡単に手に入ります。

風邪の効用
野口 晴哉

筑摩書房 2003-02
売り上げランキング : 2,925
おすすめ平均

Amazonで詳しく見る by G-Tools

天才的な治療家であった野口晴哉氏が書いた本です。
この本を読むまで風邪は悪いものと思っていたのですが、この本を読んでから考え方が180度変わってしまいました。

風邪を治すという発想ではなくて、風邪を通過するという発想。


鈍感な体は風邪すらひかなくて、風邪をひくことが治療行為そのものという考え方なのです。風邪をひくと、ひく前よりも体が丈夫になるわけです。体が悪いと風邪もひけないとようです。

風邪を治そうとして、症状を無理矢理押さえ込んでしまったりすると、余計に体を傷つけてしまいます。だから、症状をすみやかに出して通過させてしまうとよいらしいです。私もこの考え方で風邪を治療して、先日の風邪も1日くらいで完治していまいました。

「風邪をひいたこともないから丈夫」というのはただ鈍感なだけみたいですね。そういう方は、体がどんどん悪い方に向かっていって大きな病気になってから症状に気が付く。気が付いた時には病気がある程度進行していて…なんてことに。

ここから、鍼灸の臨床を通じて思うことを書きます。
治療をしていて、ある程度体が回復すると風邪をひきやすくなるようです。それは体が敏感になって、体が風邪を通じてよくなろうという段階です。もっとよくなると、今度は「風邪をひかなくなった」と思うようになります。でも、患者さんによくよく訊いてみると一時的な寒気(さむけ)や鼻水を思い出されます。寒気や鼻水があっても、その後風邪がすみやかに通過してしまうと、風邪をひいた感覚はないようですが、実は風邪がすぐに治ってしまったという話。

ただ、風邪をひけばひくほどよいというわけではありません。
それなりに体力も消費しますし、その体で無理をすれば風邪の効用を感じるどころか他の病気になってしまうかもしれません。
風邪をひいたと思ったら、きちんと睡眠をとって体を休めさえすれば本当は治るものです。でも、現実的には仕事を休めなかったり、ストレスが多かったり、風邪が通過することを阻止する要因がたくさんあると思います。

鍼灸で風邪を治す時には、風邪の通過を邪魔するものを取り除くようなものかもしれません。本来、風邪は体が治してくれるものです。風邪を治す薬もありません。薬は症状をごまかしてくれるだけです。

風邪と仲良くなって、体を丈夫にしましょう。

過去の関連投稿:風邪をひいたら

面白そうなブログを探しに行く(人気BlogRanking)

コメント

  1. shino より:

    『風邪を通過する』
    新たな発想で、楽しめそうな本ですね。
    今度、読んでみたいと思います♪

  2. クリ助 より:

    本当におすすめですよ!治療経験を重ねる度に、この本の内容が重みを増しています。ズッシリ。あと10年もすれば片手では持てなくなりそうです(笑)
    学生時代、どちらかと言えば私はインドア(普段はアウトドア派)。図書館で本ばかり読んでいたタイプです。そんな学生時代の過ごしました。そんな話題も近い内に書いてみようと思っています。
    知りたいことがありましたら、ぜひリクエストしてください。ブログに書けることなら何でも書きますよ。

  3. 深水 より:

    こんにちは。
    興味深いお話ですね。
    私も一時期まったく風邪をひかなかった時期があります。その後、突然ぶっ倒れた記憶があります。
    風邪をひかないと思っていた期間はたしかに仕事のしすぎで疲労の局地だったのを覚えています。
    そういった経験からもうなずけるお話ですね。
    では。

タイトルとURLをコピーしました