ある老夫婦の訪問

今朝、朝一番で予約された患者さんを待っていました。
しかし、いつになっても来ない…
結局、時間になっても来院されず、その時間は治療院の掃除に使いました。

このようなことは滅多にないのですが、こういう仕事をしているとゼロとはいきません。こういった無断キャンセルには学ぶことが多いです。他の患者さんがその時間に予約が取れなくなったわけですから、もちろん好ましくありません。だからなおさら、そこから学んでおかないといけないと思います。

では、その一部始終を。

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数日前の休診日、老夫婦が私の鍼灸院にやってきました。「うーと効くって聞いてさ(群馬弁)」と言ってやってきました。近所で噂を聞いてそのまま足を運んできたという流れです。その日が休診日とは知らなかったようです。仕方ありませんね。

すぐに施術できないので、症状だけはお伺いしようと案内していると、奥さんが症状を一生懸命話されました。

「・・・旦那のことなんだけど」

え!? 本人じゃないんかい!

奥さんの話していた症状、すべて駐車場で待っている旦那さんの症状だったのです。そのリアルな話っぷりにやられてしまいました。どうして、あんなに自分の症状のように臨場感が溢れているのだろうか…。そして奥さんが一歩前にでてしまう傾向。

ここに「かかあ天下」を見たり!

クルマで待っている旦那さんを呼びに行き、旦那さんの前面で話す奥さんとしばらくお話をした後、老夫婦は鍼灸が自由診療であることを知らなかったと判明。

「保険が効けば、なおいんだけど~」(群馬弁)

と、時間を空けて2回くらい言っていました。
その後、予約をされて老夫婦は帰られました。

・・・ところが、予約日である本日に姿を現さなかったのです。

ポイントは3つあると思います。(ここから真面目に)
1.近所で噂を聞いて、そのまま足を運んできたこと。
→こういったケースでは「勢い」と「ついで感覚」で足を運んでいる可能性が高いと思います。

2.症状のある旦那さんではなく、奥さんが熱心に話されていたこと
→施術を受けるご本人様に受ける気持ちが少ないことがわかります。

3.自由診療だと知らなかったこと
→自由診療に強い抵抗があったのかもしれません。単に「法外に高い治療」と解釈されてしまうことも多いですから。

1~3の全てが今朝の出来事に関わっていると思います。
おそらく、老夫婦は家に帰られてから「行くのはやめておこう」という結論に達したのでしょう。

老夫婦とお話をした際に、これだけのことが分かっていたのですから、その場で予約を受けたことが間違いだったのかもしれません。「ご自宅に帰られてからよく考えてください。もし予約される場合はお電話ください」と対応すればよかったと思います。

老夫婦は気まずくてキャンセルの電話をしにくかったのでしょう。自由診療であることに気がつくまで、症状を熱心に訴えていましたから。「今さら断りにくい」という心理が働いても不思議ではありません。

適切な対応とは実に難しいものです。

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コメント

  1. Chab より:

    なんと!?こんな結末が待っていようとは・・・。
    私もクリ助さんと同じく、この老夫婦は気まずくて
    キャンセルの電話を出来なかったのだと想像しますが、
    同情の余地はあっても、マナーは守らないといけませんね。
    教えてあげた方も複雑な思いでしょう。
    うーん・・・。鍼灸師の腕だけではなく、経営者としての判断も必要なんですね。
    いろいろ考えちゃいました。

  2. クリ助 より:

    >Chabさん
    老夫婦に話しをされた方の気持ちを考えても、あまりよい結果ではないですよね。
    よい評判が回ったことは、私にとって嬉しいことですが、話す方も受け取る方もそれぞれですから、いつもよい結果になるとは限らないみたいですね。
    すれ違いがあるときこそ、こちらの力量が問われるのかもしれません。。。

  3. ジャッカル より:

    今朝のお話ですか。
    自由診療うんぬんと言うのはなんとも言えませんね。
    いまの日本で一番金を持ってるのは65歳以上と言う
    データもありますし。
    症状がそれほど強くなく、本人の受療意識が低いと
    こういうパターンになりやすいのかもしれないです。
    特に男性は鍼が苦手と言う方が多い気が(笑)。
    受療歴を聞いてみたかったですね。こういう系の。
    私だったら歳が歳だけに入院したのかな~、で流す
    かも。

  4. クリ助 より:

    >ジャッカルさん
    「保険が効けば、なおいんだけど~」(群馬弁)
    群馬弁の雰囲気が伝えられないのですが、この言い方、保険が効かないことにかなりこだわっていますよ(笑)
    正確な受療歴はわかりませんが、奥さんの話ッぷりですと医者嫌いみたいですね。それも来院されなかった理由なんでしょう。

  5. こんにちは
    始めまして、小田原で鍼灸院をしています。
    クリ助先生のお話、思わずうなづいてしまうこと、また、勉強させていただくことばかりで、
    いつも楽しみに拝見させていただいております。
    今回の話題、予約ということで、今週の私の治療院での出来事と関連があるなあと思いましたので、トラックバックさせていただいたのですが、手違いで2回送信してしまいました。お手数なのですが、一本のトラックバックを削除していただければと思います。
    それでは、また。

  6. クリ助 より:

    > よねやまさん(先生)
    はじめまして。コメントありがとうございます。
    実は、2年くらい前からよねやまさんの鍼灸院を知っていました。サイトを拝見したことがあります。
    「ビッグママ」がとても印象的だったので、よねやま先生っていうより、やはり私の中ではすっかり「ビッグママ先生」です。
    トラックバックのことは気にしないでください。こちらからもトラックバックさせていただきます。今後も、よろしくお願いします。(またブログに来てくださいね。)

  7. クリ助先生、こんにちは
    お返事ありがとうございます。
    初めていらっしゃる患者さんは、たいてい(=^_^;=)
    私が、どーーーんなにビッグサイズなのかと
    想像しながらいらっしゃるようです(;^^。
    でも、ごくごく普通サイズのオバサンです。
    がっかりさせて申し訳ないです。
    治療院の名前は、とある先生がつけてくださいました。名前をいただいたときに、『うわあああ』と
    引いてしまったのですが(;^^、頂いたものは、そのまま飲み込む(;^^というのがポリシーなので、そのまま有難く治療院の名前とさせていただいています。
    でも、その後、妊婦さんや、妊娠をご希望なさる患者さんが多い治療院になっていったので、この名前のお導きなのかしらなどと思うことがあります。
    なんでも、ご縁を大切にしたいですね。
    これからも、よろしくお願いいたします(^^)

  8. クリ助 より:

    >ビッグママ先生
    「婦人科なら任せなさい!」という雰囲気が「ビッグママ」から伝わっていると思います。名前って大事ですね。私の治療院は古風な名前ですが(^^;)
    名前だけ知っている人はおじいちゃんがやっている鍼灸院だと思っていることが多いようです。

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