良い鍼灸院になるためのプラス対策とマイナス対策

普通の鍼灸院にジョーカーはいない

夏の日、施術室のエアコンは18℃。薄着の患者さんはブルブルと震えながら鍼灸師を待っています。室温が低すぎることは誰が見てもわかります。その温度は、明らかに動き回る鍼灸師に合わせて設定されているからです。

たとえばですが、こんな鍼灸院があったとします。でも、繁盛していれば何も言えません。

自分の尺度で見れば、際立つほどのマイナス要素があるのに廃業しない、むしろ繁盛している。こういう事例が確実にあるのです。

大きなマイナスがあったとしても、それを凌駕する何かがあれば経営が成り立ってしまうのでしょう。こういう事例を見ると、欠点を埋め合わせることより、利点を大きく育てる方が正しいのではないかと、思ってしまいます。

でも、真似ができないのです。

お金で買えない圧倒的なアドバンテージだったりするからです。それは経営努力ではどうにもなりません。カードゲームで言えば、逆転できるジョーカーを常に持ち歩いている状態です。「それはズルいよ~」という状態です。

普通の経営ノウハウを越えている成功事例は、マネしようと思っても再現できません。

私のようにジョーカーを持たない者は、経営努力で何とかしていかなければなりません。ただ、気を付けたいのは、ジョーカーに憧れすぎることです。

そうなるとプラスを増やすことばかり考えてしまいます。プラスを増やすこと同じくらい大事なのは、マイナスを減らす努力だと思います。それが足りず苦い経験をしたことが何度もあります。その辺も含めて経営で大事だと思うことを整理してみました。

鍼灸院経営でやることは2つ

鍼灸院の経営には、2つしかないと思います。

1.行く理由を増やすのか
2.行かない理由を減らすのか

1のイメージとしては、「広告をする」、「メニューを充実させる」、「施設を新しくする」、「新しい技術を取り入れる」などです。

この1を極めてしまえば多少の欠点くらい、どうってことない、という理屈が通ります。でも、そう簡単に実現できるわけではありません。極まっている1でなければ、「ふつうだよね」くらいの感想が関の山。患者さんから見たら、鍼灸師が鍼灸(施術)が上手なのは当たり前だからです。

「行く理由」を本気で強化しようと思うなら、発想力や創造力の勝負になると思います。お手本のないことに積極的に挑戦していかなければなりません。そして、1はその性質上、これから出会う人へのアプローチだと言い換えることができます。

2は、「トイレ掃除」など地味なものです。しかし、この地味な方に語り尽くせぬ奥深さを感じ、最近の関心事はどちらかといえばこちらです。来院された患者さんが、本当は通って治したいのに、通いたくない理由が生まれ通わなくなってしまうのはとても残念だからです。実際にこんな失敗をしたこともあるのです(≫気持ち悪い汗)。6年前の記事で古いのですが、その時の気持ちはよく覚えています。

トイレ掃除をしたら患者さんが増える、と言えるほど単純ではありませんが、トイレ掃除には明らかな効果があると思っています。キレイなトイレという実質的な効果と、「行かない理由」を探すことが習慣化される効果です。探せば探しただけ見つかるようになります。創造力よりも、観察力の勝負です。この2は、性質上、既に出会っている人へのフォローだと言い換えることができます。

まとめです。

行く理由を増やす
プラスの創出、出会う前の人に行う施策、創造力の勝負

行かない理由を減らす
マイナスの削減、出会った後の人に行う施策、観察力の勝負

仕事をプラスとマイナスに分ける

自分の仕事を整理すると、キレイにこの2つに分けられることがわかりました。あくまでも結果論です。食べていくために試行錯誤しているうちに、気が付いたことです。そして、それが具体的なものとして放出することができるようになりました。

プラスを生み出す活法

一つは活法(かっぽう)です。「活法とは何ぞや」という人も多いと思います。活法を一言で説明するなら古武術整体です。今でこそ「古武術」などと称されてしまいますが、必要とされていた時代では、最新・最強を求めて開発した武術です。完成度や習熟度の甘さは、死を意味する容赦のない時代です。

活法は、この緊張感のある時代だからこそ生まれたものです。その時代背景や、そこに生きた武術家の想いを想像するだけで、熱くなるのです。自分が鍼灸師であることと重なったからだと思います。

鍼灸で食べていくのは難しく、生き残りをかけて戦わなければなりません。不利を感じていた自分は、活法の哲学や術理を学べば、鍼灸師として生き残れるのではにないかと、賭けに出たのです。

活法は、私の感性にピタリとはまり、活法研究会という団体の立ち上げに副代表として関わり、7年が経ちました。昨年には出版社とご縁があって、今年の1月に活法研究会監修でDVD(映像教材)を発売することができました。

『これが活法だ』は、予想以上の売れ行きで、Amazonのカテゴリ別ランキングで6位に入っていたことも。企画の時から「どうやったら活法の魅力が伝わるのか」にこだわり、「『活法』の腰痛の治し方」のようなノウハウDVDにはしないと決めていました。

かといって、ただのプロモーション映像では価値が生まれません。実用的な要素がなければ商品化は難しい、というのは出版社と私たちの共通見解でした。「魅力が伝わり、実用的である」という要件を満たすように仕上げたのが『これが活法だ』だったのです。

一流の技を映像に収めることと、誰もが再現できることを両立させるのは、本当に難しく、正直に言えば、実用性を犠牲にしたのです。魅力を消してしまったら、いくら実用的でも興味を持って頂けないと考えたからです。

DVD>即効!これが活法だ 一手で改善、幻の古武術整体 ()
碓井誠 活法研究会
4862209599

この第一弾を踏まえて制作したのは第二弾の『活法のワザ(上半身編)』です。魅力は前作で伝えたので、今度は、映像を見たら真似できる手技を厳選することにしたのです。実は、第一弾が売れたら、こうしようと温存しておいた技を収録しました。

第一弾の売れ行きの良さを出版社と一緒に分析したところ、「感性で理解することを求められてきた活法のメカニズムを紐解き、わかりやすく解説できたから」だろう、という結論に至りました。打ち合わせのほとんどはそこに費やされています。

DSCF1708

そこで第二弾も解説には力を入れています。打ち合わせを何度も重ねました。もちろん、私も貢献しましたが、そもそもを言えば、代表の橋本が碓井流師範の碓井先生との間を何度も行き来して集めて整理したものがあったからです。私は、一般人感覚になりきって「それだとわからないかもね~」と指摘していました。嫌われない程度に(笑)

いよいよ、本日、第二弾の発売です。第一弾はすぐに売り切れとなってしまったので、興味のある方はお早めにどうぞ。

割引あり


マイナスに気をつけるカポス式

実は、もう一つDVDをリリースしています。こちらは経営がテーマのDVDです。まさか、私がこういうDVDを出すことになるとは。

1年前の私は考えられませんでした。ヘルモアの松下社長とのご縁があり、こういうことになりました。ヘルモアと言えば、今急成長している整体・マッサージの口コミサイトです。コンサルタントでもある松下社長の目に、カポスの経営が目にとまったのです。
カポスは、私が2年半前に東京の品川駅近くに開院させた鍼専門の鍼灸院です。群馬の鍼灸院で現場に立ちながら、品川の鍼灸院を経営するという、田舎の鍼灸師が田舎に居ながら都会の鍼灸院を経営することは珍しいことかもしれません。実際のところ、私くらいだと思います。

もともと、経営者になりたくて鍼灸院を開院したわけではありません。鍼灸ができる職場に就職できなかったため、仕方なく自分が鍼灸をするために鍼灸院を無理してつくったのです。そういう事情なので経営は素人。あるのは、鍼灸への情熱だけです。

普通なら考えるべき、チラシ配布、リピート対策、紹介を増やす施策、そういうことを考えることなく、「やらないとダメなのかな~」くらいな気持ちで始めてしまったのです。当然、うまく行きません。患者さんはやってきません。チラシ、リピート、紹介・・・と後になって考え、見よう見まねでやってみてもうまく行きません。

結局、私に残されたのはコストがほぼゼロで済むウェブサイト作りでした。すべてをウェブに委ねるしかありませんでした。マーケティングという概念のない、自己流のウェブサイトづくり。失敗してもおかしくありませんが、時間だけは十分にありました。これでもか、と何度も作り直しながら、何を目的に、何を書けば良いのか、さらに、どう書くとその後に出会う患者さんと良好な関係が築けるのか、そういうことを考えていました。

私の話を聞いていた松下社長は言いました。「コンサルタントが考える集客とは真逆です」と。マーケティングという発想から離れたところで作ってきた私の方法が新鮮に見えたそうです。松下社長によると、「マーケティング」という言葉を嫌う人は少なくないそうです。

実は、私もその一人です。お金儲けのために患者さんを利用しているような、そういう気分になるからです。もちろん、マーケティングという言葉に、そういう意味は含まれていません。ただ、何となく、お金儲けが大好きな人が「マーケティング」という言葉を使いたがると感じてしまうのです。

経営の話は、患者さんに聞かれても大丈夫なものでなければならない、と常々思っています。鍼灸院の経営とは、患者さんが良い鍼灸を受けるために必要な環境や条件を整えていくことだからです。

感覚的に言うと、「どんな仕事をしたら儲かるのか」ではなく、「やりたい鍼灸をどのように伝えたら誤解されず、本当の価値をを届けられるのか、そして必要とされる存在になれるのか」ということなのです。

◎専門家向け教材(鍼灸師、柔整師、整体師、セラピスト…)≫カポス式集客DVD(ヘルモア大学)

【投票ボタン】
応援クリックありがとうございます(1日1クリック有効)。
2つのランキングサイトにエントリーしています。
にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ  

コメント

  1. haritaro より:

    先月、今月と活法体験会に参加させて頂いた、紅露啓太郎です。
    ヘルモアさんは私も登録させて頂いており、メールを開くと栗原先生の経営セミナーDVDの情報が出てきて驚きました。
    この間も、以前おこなわれていた、「鍼灸師のためのWebマル秘活用術」はされないのか聞きたかったですし、ちょうど今WEBを大幅リニューアルしている所でしたので、DVDの紹介文だけでも大変参考になり、沢山の気付きを頂きました。
    活法、経営DVD共に購入させて頂きましたのでまた気付きを得て患者さんに活かせるのが楽しみです。
    いつも刺激をありがとうございます。
    やはり近い内に、整動鍼セミナーも伺います。
    その際はよろしくお願い致します。

  2. 淺原健司 より:

    前回の体験セミナーに参加させて頂きました淺原と申します。その際は、ご指導頂きありがとうございました。
    私は、鍼灸接骨院を9年程やらせて頂いておりが、今まで治す技術があれば口コミで患者は来ると考えてやってまいりました。その為に勉強会やセミナー、また本を買って勉強をしてまいりましたが、遅ればせながら、最近になって技術だけではない事を(勿論、私の技術はまだまだ未熟です)に気付かされました。また、栗原先生のブログを拝見して、技術を磨くには患者さんに来て頂かないとどうしようもない事も学ばせて頂き、集客する為にはどうすれば良いか悩んでおりました。
    今回、栗原先生の経営セミナーのDVDが出ると言う事で、是非購入して学ばせて頂き、当院の経営を立て直したいと強く思います。また、活法、整動鍼のセミナーにも参加させて頂きたいと思います。長文になっしまい申し訳ございません。お許し下さい。

タイトルとURLをコピーしました