東洋医学な鍼灸師

このブログにこんなコメントをいただきました。
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脈診とか腹診とかで体の症状がわかるものなのでしょうか?

普通の鍼灸院や接骨院に行くと痛い場所を聞かれてそこに打つ様な感じだと思うのですが、よくわからないので教えて下さい。
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コメント内でお返事するよりも「これは記事で!」と思って、新しい記事のテーマにしました。

痛い場所は気が滞っていたり、気の不足があるところなるので、そこに鍼を上手に打てば流れがよくなり痛みは緩解すると思います。早い話、流れが悪いところが痛むのです。

東洋医学には、

不通則痛、痛則不通(ふつうそくつう、つうそくふつう)

という言葉があります。
意味は「通らなくないところには痛みがでて、痛いところには滞りがあるよ」ということです。

 東洋医学は、

  “流れ”

    に着目した医学と言えます。

流れがよくなれば全身に栄養が行き渡り内臓も元気になる。内臓が元気であれば病気にはならないよ、っていう話です。

鍼やお灸をするのは、流れを整えるためです。
これだけです。

目的は単純なのですが、その手段は無数にあります。
その一つが「痛いところに鍼を打つ、痛いところにお灸をすえる」という方法です。

ただし、根本的な治療になりうるのはそこに原因がある場合のみです。

そこに原因がある場合…

たとえば、草野球を観戦していたらボールが飛んできた。とっさにボールはよけたものの、足が絡まって転倒したらデカイ石がっ!!運悪く肘が激突、大きなアザが!!

という話。痛いところに痛みの原因があります。

こういう時、内臓の調子は関係ありません。
全身の気の流れも関係ありません。
(怪我でも放っておくと内臓に影響することがありますが…)

痛い局所に痛みがあって、そこに痛みの原因がある場合、単純にそういうところに鍼やお灸をすれば、直ちに緩解します。

でも、痛みはそういう単純なものばかりではありません。
内臓の調子が悪くて手足に痛みが出現することだってあります。

そういう時、痛い場所だけを診ていると原因に気が付きません。
だから、全身の気の流れをチェックするのです。

それが脈診です。手首のところで診る脈診が一番メジャーです。
脈の打ち方にはいろいろです。

速い遅いだけではありません。

脈管が太くなったり、細くなったり、
滑らかだったり、渋っていたり、
柔らかかったり、硬かったり

脈をとる位置でも打ち方が違って感じられます。

全身に流れている気や血(気血)の流れにおかしなことがあれば、脈にもおかしなことが表れるはずだ、という発想に基づいています。

一方、腹診は気血の流れを診るよりも、内臓の調子を診ることが得意な診察法です。流れよりも、臓腑の働きが正常かどうかという観点です。東洋医学は、臓腑が互いに協調して働いているか、つまり臓腑間のバランスに着眼しています。

治りにくい症状ほど、脈診や腹診は重要になってきます。
舌診も重要な診察方法です。舌には内臓の調子が反映されますから。

流派によって重視する診察法が違います。
診察法が異なれば、得意とする症状や病気も違ってくるものです。

 1.痛いところに鍼やお灸をするのも鍼灸

 2.痛みのあるところから離れたところに鍼やお灸をするのも鍼灸

ただし、1番だけを行う鍼灸は東洋医学といえるかどうか疑問です。東洋医学は東洋思想に基づく医学なので、陰陽や五行という考え方が治療に反映されていなければ、鍼と灸を利用した止痛術です。

 1.東洋医学をする鍼灸師

 2.東洋医学を使わない鍼灸師

 
どちらも鍼灸師です。
どちらがよいとか悪いとかではなく、背景にある思想の違いです。

と、そんなところでしょうか。

ranking←クリ助に投票するツボ。私も元は“流れ”な鍼灸師。

コメント

  1. ヒロ より:

    クリ助さんありがとうございましたm(__)m
    またまた質問なのですが、この前テレビで東洋医学についての特集番組が放送されていました。
    そこで脈診の達人が紹介されていて、手首の脈を診ただけで体の全ての異常がわかると言っていました。
    実際、その方はゲストタレントさんの異常部位を的確に言い当て、治療をしていました。
    脈診だけで全身を診るなんて凄いです…
    脈診を極めるには10年~20年かかるとか説明されていました。
    脈診って奥が深すぎます。
    脈診を進んでやっている流派とかはどの辺にあるかわかりますか?
    実際に受けてみたくなったのですが、何分知識が無いもので…
    もし鍼灸師になるなら脈診と舌診が出来るの鍼灸師になりたいので何かご存知でしたら教えて下さい。
    クリ助さんには聞きたい事が沢山あるので少しずつ聞いていこうと思います。
    ご迷惑でなければお付き合い下さいm(__)m

  2. かもめ より:

    >不通則痛、痛則不通
    先生に繰り返し叩き込まれたこの言葉、なつかしく思い出しました。
    鍼灸の基本をこのような形で書いてくれると、学生だけでなく私もありがたいです。(笑
    教科書は通り一遍の記述が多いので…。^^)

  3. 東洋医学を使わない鍼灸師です より:

    先日、患者さんから・・・「先生、不妊治療してるんですけど・・・鍼って効くんですか???」
    と聞かれ・・・もちろん治療をしたことがないので、「ちょっと、僕は診たことがないので・・・調べておきますm(–)m」と・・・
    いろんな資料等をひっぱりだしてきてわ見て、ネットをひらいては・・・
    で、先生のブログにたどり着きました。
    鍼灸の免許をとって早7年・・・ずっと整骨院・整形の勤務だったので、東洋医学というものを、すっかり忘れておりました・・・情けない・・・
    たびたび、お邪魔しますのでよろしくお願いいたします。

  4. クリ助 より:

    >東洋医学を使わない鍼灸師さん
    患者さんの方から…ということは、不妊治療に鍼灸が有効だと認識されてきたのでしょうか。嬉しいことですね~♪
    お役に立てることは少ないかもしれませんが、このブログでは今後も婦人科系の話題を書いていきます。また読みにきていただけると嬉しいです。

  5. より:

    難しく長く書くなよ
    短くわかりやすく書け

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