助産師さんのための東洋医学講座準備(9)-三陰交と至陰の使い分け

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助産師さんから勉強会の講師を依頼されたクリ助。
このシリーズではその準備をブログ上でおこなってしまおうという企画です。
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東洋医学講座準備(1)-さて何をしようか?
東洋医学講座準備(2)-逆子と陰陽論
東洋医学講座準備(3)-逆子のツボ
東洋医学講座準備(4)-陰陽の調和で逆子が治る
東洋医学講座準備(5)-逆子には必ず原因がある
東洋医学講座準備(6)-逆子と肋骨の動き
東洋医学講座準備(7)-臍下丹田と逆子の関係
東洋医学講座準備(8)-三陰交と至陰はどっちが効くの?

私の実家は農業、そして母の実家は兼業農家です。
野菜は実家から、米は母の実家から調達しています。

今日は、家族みんなで食べる一年分の米を全部冷蔵庫に入れました。

冷蔵庫に!?

「いくら最近の冷蔵庫が収納力が増えたからといっても、一年分の米は無理でしょう。」

そう思ったあなた、まだまだアマイです。

クリ助族は少食なのです。

「そうかー」と納得してしまったあなた、信じないでください。

1年分の米、30kg×12コ(6俵)をどうやって冷蔵庫にいれたのかという話。
農家によっては出荷前の野菜を保管しておく大きな農業用の冷蔵庫があります。人が何人も入れるくらいの大きさです。

6俵を農業用冷蔵庫に収めたあと、1俵をクルマに積み込んで近所に無人精米所にでかけました。この無人精米所、田舎のスタンダードです(群馬県民は知っている)。米は食する直前に精米、これが美味しくいただくコツ。精米所の近くにはたこ焼き屋があるので、ついでに買ってしまうのがクリ助のクセ。

最近運動不足であるクリ助の体は、1年に1度のこの行事に悲鳴をあげました。
十中八九、明日は筋肉痛でしょう。患者さんの前に自分に鍼をしているでしょう。

–東洋医学講座の準備が始まります–

三陰交は「陰中の陰」、至陰は「陽中の陰」であるところまで書きました。

三陰交と至陰は明らかに性質が違います。
この性質の違いを上手に利用することで、逆子治療の確率が上がるとクリ助は考えています。

前回の記事でも書いたように、三陰交と至陰だけでも治療の組み立て方はたくさんあります。なんと奥深い世界なのだろう…。

クリ助は体の冷え方に注目してツボ選びをしています。

ご存じでしょうか?

一言で「冷え」といってもたくさんパターンがあるのです。

・手足など体の末端が冷える
・足だけ冷える
・お腹全体が冷える
・上腹部が冷える
・下腹部が冷える
・脇が冷える
・背中が冷える
・腰が冷える
・お尻が冷え
・ …

細かく言うともっとあります。

・足は冷えているが指先は冷えていない
・お腹は冷えているが腰は冷えていない
・腰は冷えているがお腹は温かい
・右(左)足は冷えているが左(右)足は冷えていない
・右(左)手は冷えているが左(右)手は冷えていない
・ …

冷えの程度もさまざまです。

・鍼やお灸をするだけで簡単に温まる冷え
・鍼やお灸をしてもなかなか温まらない冷え
・ …

奥が深いです。深すぎます。

私の鍼灸院では温熱機械はいっさい使っていません。鍼とお灸の効果だけで温めることにこだわっています。鍼やお灸で温めるためには、冷えのパターンをよく見極めて適切なツボを選び、適切な刺激方法を選ばなければなりません。逃げ場を作ったらダメになるタイプなので、温熱機械などは使わないのです。患者さんに「温める機械を導入したら?」って言われたらおしまいなので、特に冬は必死ですよ!

逆子治療の話に戻ります。

そうやって冷えのパターンや程度を見極め、その上で三陰交を使うのか至陰を使うのか検討します。私の場合、その他のツボも使っているので、そのパターンは数多くあります。時にかなり複雑になってしまうことがあります。

でも、行き着くところはシンプルなはずです。←これが大事

色々なパターンがあっても、逆子のパターンが冷えのパターンほどあるとは限りません。逆子に関わっている冷えだけが確実にわかるようになれば、飛躍的に治療成績が上がるはずです。まだまだ課題は多いのです。

<至陰を使う時のヒント>
これは背中側に冷えがある時に有効です。私は腰周辺に冷えをよく診ています。至陰は背側と関わりが深いだけあって、実際に背中から温まってきます。最終的にはお腹も温まります。作用範囲がとても広く、至陰にお灸を続けると全身に汗が出てきます。体の気の巡りをよくして熱を全身に巡らせるような働きがあります。

<三陰交を使う時にヒント>
三陰交は腹側によく聞きます。子宮とダイレクトにつながっているのは三陰交だと思います。お腹だけでなく胸にも効果が及びます。三陰交も至陰を同様作用範囲が広いのですが、至陰よりも深いところに作用します。直接的に内臓へ働きかけるツボと言ってもいいかもしれません。至陰は二次的に内臓に影響を与える感じです。

どちらも刺激を始めた途端に赤ちゃんが動き出すことが多いです。
赤ちゃんはすぐにツボ刺激に気が付くので、いつも不思議だな~と感心しています。

私の場合は、冷えの部位に応じてツボを選ぶことが多いです。
体質や体の調子も参考にしています。三陰交は消化器系にもよく効くツボなので、消化能力が下がっている妊婦さんには三陰交が有効だと考えますし、頻尿などの泌尿器にトラブルがある場合は至陰を選ぶことが多いです。

また、体の左右差も参考にしてツボを選びます。たとえば、右(左)の季肋部付近に硬さがある場合は、対角線に位置する左下腹部によく効く左(右)三陰交を使ったりします。至陰の場合も左右のクセを診ながらどちらを使うか決めています。両方使う場合もあります。

ピタリとはまれば逆子もすぐに治ります。
ただ、治りにいケースもたくさん経験しており、さらに緻密に分析していく必要性を感じています。

–今日はここまで–

関連≫逆子(骨盤位)と鍼灸

ranking←クリ助に投票するツボ。このツボは役に立つのだろうか?

コメント

  1. Chab より:

    久しぶりにコメントいたします。
    あまりにも真剣に読みすぎていて、
    コメントするのを忘れていました。m(__)m
    最近、鍼灸院に行ってないので、
    凝りも悪いものも体にどっさり溜まってます。
    ここのところの専門的な内容に、
    すっかり治療してもらっている気分です。
    「あー、我が先生もこうやって治療してるのかな~。
    今の私だったら、xxxのツボだよなぁ。」とか。
    私は出産2回中、2回とも逆子でしたから、
    このシリーズにとても興味があります。

  2. Chab より:

    すみません、書き忘れました。
    無人精米所って、群馬県特有なんですか!?
    田園地帯には普通にあるものだと思ってました。
    ええ、そうです。
    私も、「ド」群馬県民ですもの。
    小さい頃から憧れの機械(?)ですよ。
    一度も使ったことないので。

  3. クリ助 より:

    >Chabさん
    このシリーズ、あまり大衆ウケしていないので、興味をもっていただいけて嬉しいです。
    無人精米所は群馬特有ではないと思います。
    都会ではみかけないですね、あういうの。
    Chabさんは使ったことないのですか?
    近所の精米所には時々女性もやってきています。
    その精米所、行列ができる時もあります。

  4. ヒロ より:

    クリ助さんお久しぶりです!
    クリ太君誕生おめでとうございます☆
    もう、どれくらい来てないかわからないくらい久しぶりですが(汗)
    たぶん半年?くらいですかね?
    クリ助さんの鍼灸に対する情熱は益々燃え上がっている様でブログを見ていて熱意が伝わってきます(^-^)
    久しぶりのカキコでいきなり質問するのもどうかと思いますが質問があります。
    脈診とか腹診とかで体の症状がわかるものなのでしょうか?
    普通の鍼灸院や接骨院に行くと痛い場所を聞かれてそこに打つ様な感じだと思うのですが、よくわからないので教えて下さいm(__)m

  5. クリ助 より:

    >ヒロさん
    ヒロさんのご質問は面白いテーマなので、ヒロさんのコメントをヒントに次の記事を書いてみます。
    今は患者さんが途切れた合間なので、本日の施術時間が終わったら改めて書きます。では!

  6. 鍼師 より:

    おおっ!
    脉・腹ですか!!
    脉は分ってきたつもりになった次の瞬間、急にまた新たに課題が出てくるんですよね。。。
    進みつつ、戻りつつ。

  7. クリ助 より:

    >鍼師さん
    昨日、ヒロさんのコメントをヒントにした記事を書こうと思っていたのですが…無念にも書けませんでした。本日挑戦します!

  8. ロシアンブルー より:

    はじめまして、3人目妊娠中(29週)の妊婦です。
    大変興味深く読ませていただきました。
    私は2週間前に逆子と言われ、1週間前には治っていたので、助産院でタオルを入れてさらしを巻いて固定されて現在に至っています。(おととい見た時は頭が下でした)
    上のふたりも7~8か月くらいで逆子と言われたのですが、どちらもその後すぐ治りました。
    今回は逆子と言われてから子供の向きをずっと気にしていたのですが、さらしを巻く前は一日1回くらい態勢が変わっていた気がして…
    こんなに回るのは単に元気だからなのかなあ、今固定しても意味があるのかなあ…とか思っていたのですが、このブログを読んで「何か原因があるのかも」と考え直しました。
    また、逆子についてのお話があればぜひ書いてください。楽しみにしています。

  9. クリ助 より:

    はじめまして!
    妊婦さんに読んでいただけて嬉しいです♪
    逆子は偶然ではなく、お母さんの体のどこかにバランスが悪いところがあるよ、という赤ちゃんからのメッセージなんだと思います。
    治ってよかったですねー!!
    ロシアンブルーさんは逆子を経験されることによって、悩んだり困った時期があったと思いますが、赤ちゃんとの関係に目を向ける機会になったのではないでしょうか。もしかしたら赤ちゃんからのメッセージだったりして…。
    このブログから安産祈願をしておきますね。
    (^^;)/ エイッ )))))))

  10. ロシアンブルー より:

    クリ助さん、お返事ありがとうございました。
    あれからしばらくはきちんと下を向いていたようなんですが、数日前から今朝まで、またもや逆子になっているような気がしまして…今日、産院での検診があるのでこのままじゃイカン、と思って三陰交のツボ刺激をしてみたのです。
    すると刺激をしてすぐ、面白いように赤ちゃんが動いて、あっという間に逆子が治りました!(今日産院で見たらちゃんと下向いてました)
    いや~、ホントにツボ刺激って効くんですね。
    母体への刺激がこんなにも胎児に影響があるなんて、不思議です。
    また逆子にならないよう、しばらくツボ刺激を続けて、体を冷やさないように気をつけようと思っています。

  11. クリ助 より:

    >ロシアンブルーさん
    おおぅ!!!
    すごいじゃないですかーー!
    普通はご自分で刺激して直すのって難しいです。
    まさにツボにはまったんでしょうね。
    安産にもツボは効果がありますよ。でも、あまりツボに固執してしまうと、刺激のしすぎなど悪いこともあるので適度に行ってくださいね。気持ちよい程度でしたら大丈夫です。
    出産が楽しみですね♪
    ロシアンブルーさんのお子さんと私の息子(クリ太)は同級生になるわけですね。クリ太は7ヶ月です。出産からここまであっという間でしたよ。

  12. うさぎ より:

    はじめまして。
    現在30週の妊婦(初産)です。
    今25歳なんですが、21歳の時に腰を痛め母の勧めで東洋医学に通うようになりました。
    今は結婚して地元を離れてしまったので、逆子を治したく自分でお灸をしてみようと思います。
    こんな形でまたお灸にお世話になるとは思ってもなかったですが、子供のため、自分のために信じて頑張ります。
    また、お邪魔します。

  13. クリ助 より:

    >うさぎさん
    通われていた鍼灸院があるのですね。行けないのは残念ですね。
    自分でやってみて治らない場合は、すぐに逆子を得意とする鍼灸師に任せてくださいね。早く治ることを祈っています。
    また来てくださいね☆

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