問診でわからないストレス

問診でわからないストレス

問診で患者さんと鍼灸師の関係が築けます。
前回は、問診の仕方によっては溝ができてしまうことに触れました。

今回はちょっと違う話。

問診ではわからないことを書きます。
それはストレスです。

「ストレスありますか?」

という質問で、患者さんのストレスを計ることはできないのです。なぜなら、自覚しているストレスより、問題なのは自覚できていないストレスだからです。

よく「ストレス解消」といいますが、解消でできるのは自覚できているストレスです。ストレスの解消を感じられるのは、それが自覚できているストレスであるからです。

自覚しているストレスは「疲れ」と言い換えてもいいと思います。体に影響を及ぼすストレスは、自覚できないものです。だから体調を崩したり病気になってしまうことがあります。

ストレスは触診でわかります。

「ストレスありますか?」という質問は、患者さんのストレスを計る目的ではなく、精神的疲労をどれくらい自覚しているのかを計るためです。

「ストレスを感じない」と答える方に、「この方はストレスのない生活をしているんだ」と考えるのではなく、「もしかしたら、気が付かないストレスによって体に負担がかかっているかもしれない」と考えます。

そもそも、鍼灸院にやってくる行為の裏側には、我慢できない何かがあるわけですから、ストレスがない、ということはありません。

ストレスの存在がわかったと言っても、心の中に入っていくとは限りません。カウンセリングを得意とする鍼灸師もたくさんいますが、私は苦手なので心の中に入ろうとしません。

ストレスの正体は“肉体”に求めます。

精神状態が肉体に影響するように、また肉体の状態も精神に影響しています。
お腹が痛ければ、はつらつとした気分になれませんよね。

物事は原因と結果があります。

とは言っても、相互依存している精神と肉体は、時間が経ってしまうと原因と結果は交錯してしまいます。どちらが先で後かがわからなくなります。どっちが先であるかは関係なくなります。

だから、ストレスの問題を肉体に問題を求めていくことができるのです。
鍼灸がうつ症状などに有効と言われる理由がお分かりいただけると思います。

私は精神状態が安定しないことを悩んでいる方に対しては、決まって「体のせいにしてしまってください」と言います。そして、肉体に出ているストレスの証拠(ツボの反応)を示し、そこを変化させていきます。体が変わったことを認識した瞬間に心は動いています。

トークが苦手ならツボと話せばよいのです。
鍼灸師とはそんな職業です。

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by群馬の鍼灸院(養気院)

<おまけ>
ストレス解消にこんな動画を紹介します。ネット中にたまたま見つけたものです。油断すると涙でます。
私は映像の花火で感動したのは初めてでした。季節外れと言わずに1回どうぞ。

コメント

  1. kofudo より:

    クリ助さん、お久しぶりです!
    前回の「問診で訊いてはいけないこと」。頷きながら読ませてもらいました。
    今回の「問診ではわからないストレス」も共感しながら読みました。自覚のないストレス(精神的・肉体的共に)に対しては私自身も日々の臨床の中でとても重要視している部分です。私は患者さんに一歩踏み込んでしまうのですが、意識下のストレスを自覚させ過ぎてしまった失敗例があります。そのことでクリ助さんのように体が変わっていくことを認識させることで心も動かす治療を心がけている姿勢には思わずハッとさせられました。
    いつも本当に勉強させてもらって感謝です!
    最後に花火の映像。休憩時間に観て思わず涙が出てしまいました。ジュピターが流れているところもジーンときました。感動でした。

  2. クリ助 より:

    > kofudoさん
    お久しぶりです!
    毎度、ブログを読んでくださりありがとうございます。私たちは、毎日が試行錯誤ですよね。kofudoさんのコメントから日々の努力が伝わってきました。
    花火いいですよね。
    来年は長岡に行かなきゃ、って思いました。本当にスゴイ☆

  3. かおり より:

    こんな鍼灸師さんに見てもらいたいです。
    今日、鍼に行ってきたのですが、4回目。なんとなくその鍼灸師さんと合わない感じがしてこんな時間まで眠れなくて、鍼って本当はどんな感じが正解なんだろうと思い検索して通りがかりました。素晴らしい鍼治療をこうして考えを述べていただくことで、鍼について知ることができて大変嬉しく感じます。また来てみます。

  4. クリ助 より:

    >かおりさん
    午前4時35分。
    日が昇ってしまいますね。
    その後、よく眠れているでしょうか。
    鍼の正解は、私たち鍼灸師にとってもわからないかもしれません。
    鍼灸師から見ても、「この患者さんには満足していただけないかも…」と思うことがあります。患者さんが求めていることと、こちらに出来ることにギャップがある場合です。
    技術レベルの問題とは切り離して考えてなければならない相性もあります。
    相性の問題に悩まないように「私の鍼灸はこうですよ」ってメッセージを惜しまず出しています。そうすると、私が嫌いな人は最初からやってきませんからね(笑)
    かおりさんには気に入っていただけたようで嬉しいです。
    鍼灸の流派もそれぞれ、鍼灸師のキャラもそれぞれですから、かおりさんが納得する鍼灸を探してみてください。眠れぬ日が続かないように。
    きっと、よい鍼灸に巡り会えるはずです!

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