花粉症を治すツボ(二間)

<これまでの話>
花粉症の原因が「スト レス」では納得できない
花粉症の診断点
花粉症の治療点(前編)
花粉症の治療点(後編)
花粉症を治すツボ(承山)
花粉症を治すツボ(■■)
花粉症を治すツボ(胞肓)
花粉症を治すツボ(天柱と風池)
花粉症を治すツボ(太衝と丘墟)
花粉症を治すツボ(陽池)

花粉症の症状はこれまでの紹介したツボを駆使するとかなり軽減するはずです。しかし、実際にはどうしても症状が残ってしまう場合があります。そんな時は、こんな手を使っています。

■目の痒みが残った時

経験上、有効なのは二間(じかん)の透熱灸(とうねつきゅう)です。透熱灸というのは、直接皮膚で燃やす小さなお灸のことです。米粒より小さいで「あちー!」と飛び上がる光景はみられません。「チッ」という瞬間的な熱が皮膚の一点に浸透します。

二間

この二間、『鍼灸眞髄』を読んだ鍼灸師は、麦粒腫(ものもらい・めばちこ)のツボとして記憶していることでしょう。麦粒腫の患者さんにこの二間を使い、幾度となく効果を目の当たりにしてきました。麦粒腫で腫れたまぶたが患者さんも驚くほど回復します。ということは、目の周辺の熱が散っているわけです。二間のお灸は、結果的に目の周辺の炎症を抑えたことになります。

こんなふうに考え、花粉症の目の痒みに試してみると効果が高いことがわかりました。ただ、二間の灸のみで目の痒みに対処しても、根本的な解決にはならないので、「二間=花粉症の目の痒みを改善する」ということにはならないでしょう。

デスクワークなどで眼精疲労を伴っている場合は、頭にある目窓というツボも効果を発揮してくれます。触診すると熱感があることがあります。この熱を散ると目も同時にスッキリしてきます。この場合も目窓単独の効果で花粉症に対応するのは難しいでしょう。

目窓上星

■鼻水が止まらない時

鍼灸師に間ではよく知られた方法だと思うのですが、上星(じょうせい)やシン会(え)というツボも鼻水を止める効果が高いです。ここにも熱感があることが多いです。触診でもっとも熱を強く感じるところを狙っています。

鼻水を止める効果は本当に高く、だいたいその場で鼻水が止まります。その場しのぎとしては十分に使えます。根本的に花粉症を治そうとするとするなら、このツボだけでは難しいかもしれません。私は困った時の切り札のような使い方をしています。

ちなみに、『鍼灸眞髄』には「鼻のつまる患者に足の三里(さんり)や上巨虚(じょうこきょ)へ鍼…」(P.52)という記述があります。どういう場合に効果が高いのかは自分で探っていかなければなりません。

鍼灸眞髄

■最後に

花粉症は、症状を和らげることは比較的です。でも、根本的に治そうとすると観察力や発想力が問われます。症状の変化もわかりやすいので、自分の腕を試されているようです。

11回に渡って花粉症について書いてきましたが、すべてを書くことはできませんでした。ですので、花粉症に使っているツボはこの他にもあります。来シーズンには違うツボが紹介できるかもしれません。

鍼灸の効果が知れ渡れば、花粉症に悩む人が大幅に減るはずです。花粉症がよくなった患者さんは「もっと早く知っていれば」という言葉を発します。まだまだ知られていない鍼灸の魅力。この場でコツコツと。

この記事を書くにあたって「花粉症 ツボ」などと調べてみても、「なぜそのツボが有効なのか」という所まで説明したものはありませんでした。自宅でできるケア(マッサージや指圧)としてツボを紹介するのは悪くないと思うのですが、試した人が「効いたような気がする…」程度の感想であることはちょっと残念です。

「鍼灸ってすげー!」

という感想がどんどん増えることを願って終わります。
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