錦織圭選手の準優勝に日本中が沸いた昨日、ちょうど高校生のテニスプレーヤーを診ました。
症状は臀部痛(ご本人は腰痛と表現していました)。
サーブで着地した時にお尻に痛みが出るようです。
私にはテニス経験はありませんが、活法(かっぽう)仕込みの動作分析があります。どこが痛いかは重要ですが、どうした時に痛いのを知ることも同じくらい重要です。動作によって体にかかる負荷が違うからです。位置も種類を違います。

ここにサーブ最終局面のシルエットがあります(本人ではありません。サミュエル・グロスという選手です。)。体が捻られていることがよくわかると思います。歩行や軽いランニング程度では、ここまで体は捻れません。こうなると、膝の関節にも強く捻れる力が加わっています。
また、この時、荷重は足の外側に強くかかっています。外踝に伝わる着時の衝撃はすねの外側にある腓骨を通じて膝の外側に伝わっていきます。強く捻れる力が膝下にかかっているわけです。でも、安心して大丈夫です。腓骨という骨そのものが捻れることで衝撃を緩衝してくれるからです。
腓骨は螺旋状に力を逃がしてくれます。
このような機構が螺旋状に力を溜めたり放出しているのです.。人体がロボットと違って、しなやかでバネのある動きができるのは、こうした螺旋の動きがあるからです。
この螺旋の動きが狂ってしまうと、地面からの衝撃は、ダイレクトに腰まで届いてしまうことになります。臀部(おしり)に行くように思われるかもしれませんが、私の見解ではいったん腰に伝わります。腰椎と腓骨が連動しているからです。
腰椎と腓骨の動きは、腰椎に直結されていて、自動的に全身の姿勢が安定するようになっています。初めて聞く話かもしれませんが、これが古武術鍼法の理論です。腰椎を調整するときに極めて重要なものです。

この症例では、腓骨の動きがある方向に動きにくくなってしまったため、腰椎も動かなくなってしまったのです。その結果、すぐ隣の脊柱起立筋まで硬くなりました。腰部の脊柱起立筋は、臀部と連動しています。臀部にある中殿筋まで硬くなってしまうのです。
患者さん的には、地面からの衝撃が直接おしりに来る感覚になってしまいます。その結果、「着地→お尻が痛い」となってしまうのです。

私が使ったツボは、委陽という膝の裏側で外側の方にあるツボです。動きの調整には、一般的な委陽よりも腓骨に近いところを使います。この1本の鍼で痛みが大幅に減りました。
「お尻が痛ければ委陽」という覚え方でも使えると思いますが、応用はできません。全く別のメカニズムで起こった臀部痛で効果が出せないでしょう。
活法から生まれた古武術鍼法は、このように必ず人体を連動で分析していきます。経絡とは全く違う世界が見えますが、経絡から見える世界と重なることもあります。
■鍼灸師のための整体入門
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活法研究会 入門セミナー☆腰痛編
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定員:15名 先着順
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