本日は、品川のカポスにて社員研修でした。
女性(新入社員)が一人増えただけですが、だいぶ賑やかに感じました。私の責任も一回り大きくなったことを実感した日でした。
月に2~3回行う社員研修では実務に必要なスキルアップを目的としています。それは鍼灸術ばかりではありません。患者さんが接する全ての物(情報を含む)にスタッフ一人一人が理解を深め、必要なこと、または無駄なことを模索していく必要があります。特に、普段のカポスに私はいません。ですから、こういう時間にそれぞれの頭の中を整理しています。

(昼休みはインドカレー)
施術業務の他、現場では判断に迫られる状況が数え切れないほど起きています。マニュアルをどこまで追究しても収まりきらないと思うのです。
想定していないことや前例がないことが起きた際に“カポスとして”どんな選択をすべきか判断するには、価値観が頼りです。それは、「カポスが最も大切にしていることは何か」という根本的なところを再確認する作業です。
難しい話でも、かしこまった話ではなく、何が好きで何が嫌いか、という好みの話に置き換えてもよいのです。「自分が患者だったら、こういう鍼灸院に行きたいな」ということであり、裏返せばこういう鍼灸院には行きたくない、ということです。鍼灸院を経営するにあたり、「自分が患者だったら…」に勝る思考法はないと思っています。

とはいえ、患者さんの立場になりきることは難しいことです。医療者として患者さんを迎えているわけですから“その場で”患者になりきることはできません。自分がそこにスタッフとして立っている以上、患者にはなりきれません。なりきったら職務放棄ですし。臨床の場では「患者さんの立場になりきる風」が精一杯です。
ですから、「患者さんの立場で考える」ということは、目の前の責任から解放されている時間でなければ難しいと思います。研修の時間もそのチャンスの一つです。他にも、自分や家族が病気や怪我をした時もそういう機会になります。
不幸な出来事は歓迎できませんが、誰もが避けられない運命です。私たちが迎える患者さんは、何かしら歓迎できない出来事が発端にあります。娯楽施設とは違い、自分へのご褒美で来院しているわけではありません。
こうしたベースの部分が最も大切です。前回の記事では、医療と慰安を比較しながら本質的な違いについて考えてみました。
スタッフ教育において、この違いについては最も力を入れているところです。私たちが毎日のようにお迎えしているのは「お体に起きた何かでお困りの方」です。少し視野を広げて言うと、「困ることがないように予防しておきたい方」です。マイナス要素を最小にしていくことが目標です。いっぽうの慰安は、お体に不幸なことが起きていない時でも成り立ちます。利用者はプラス要素を求めます。
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医療: 当たり前の状態を取り戻す(現実から目を背けさせたらNG)
慰安: 現状からの一時的な逃避(現実から目を背けさせてもOK)
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“現実から~”と定義すると、相反する要素が2つあることになります。共存できているかのように見えても、内部で激しい衝突をしていることがあるのです。患者さんが治療の中で遭遇する違和感の正体がこういうところにあることもあります。私たち専門家の中にも違和感が生じてしまうことがあるのです。
今日は、こんなことを一緒に考えてもらいつつ、実技練習は、ひたすら触診でした。
ひたすら触診…。
ソムリエが味覚を磨くのと意味合いは同じです。カポスらしく柔術をヒントにツボへの触れ方を磨いています。

カポスは、新しい技術に積極的に挑戦しています。それは自分自身のスキルを直視する作業でもあります。現実を直視するからこそ技術は向上するのだと思います。詳しい研修の様子はカポスのブログをご覧ください。


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