(1)のつづき
クチコミ戦国時代に生きる
今は、何でもクチコミです。ネットでクチコミをチェックしない日がないくらいです。買い物をする時には、誰かの感想を参考にしています。それが良いとか悪いとか考える前に、そういう消費パターンが完全に出来上がってしまっています。
鍼灸院や整骨院、そして多くのリラクゼーション系、美容系サービスも、そういうパターンの中に押し込められています。クチコミを全く気にしない経営者はいないのではないでしょうか。
本来であれば、鍼灸院や整骨院などの医療系国家免許を持つ施設と、それ以外のサービスは分けるべきです。でも、鍼灸院や整骨院でやっていることに科学的根拠が示せない状況では、区別してもらえないでしょう。
ユーザー(ネットで検索する人)の利便性を考えた時、鍼灸も、整骨も、リラクゼーションも、美容も、ひとまとめになっていた方が利便性が高いということになるのでしょう。施設情報とクチコミを掲載するポータルサイトもビジネスですから、免許がどうであるかより、実際はどうなのか、を優先した設計をするのは当然です。
そういう事情は受け入れながらも、「本当にそれでよいのだろうか」と考えるわけです。同じ気持ちかどうかは別として、数年前から鍼灸専門のポータルも登場してきました。
いずれにしても、主役はクチコミです。そのクチコミを目当てにユーザーが集まってきます。それぞれの施設が掲載している情報より、実際の体験談の方がアテになると考えているのでしょう。
クチコミで実力は計れない
実物を見ないで購入するネット通販は、クチコミ(レビュー)がないと怖くてポチッとできません。私など真っ先に★に目が行ってしまいます。でも、クチコミをよく読むと、まったく製品とは関係のないものもあります。初期不良で動かないならまだよいのですが、発送が遅いとか、販売店に向けたクレームまで混じっています。
製品の特性や対象を見誤って購入しているのに、「自分には合わない」と評価を下げたり…好き勝手な人もいます。わかりやすい見当違いなら無視できますが、グレーだとわかりません。何せ、その製品が手元にないわけですから。
みんなクチコミを賢く利用している時代ですから、私が何か言うのはおせっかいというもの。ただ、医療や施術業というのは、製品と違ってライブなので事情が全く異なります。
たとえば、通院したことでどれだけ早く治ったかを客観的に評価することはできません。治療は、どっちが優れているかと比較するようなことができないので、評価では印象を書くしかありません。そもそも、専門的な治療技術は、一般の人が判断できません。飛行機の整備士のスキルの差を判断するのが難しいのと同じです。
言えるのは、その施術の印象です。「一生懸命やってくれたから技術は高いはず」とか「クチコミがたくさんあったから上手なはず」とか、「ホームページがしっかりしているので大丈夫なはず」とか思うでしょう。施術者の外見や話し方も、評価に乗っていると思います。
プロだからわかりますが、クチコミの評価と実際の実力は関係ありません。少なくとも、そうした評価に客観性はありません。
そもそも実力というものが科学で計れません。PCもカメラも家電も、スペック(性能の表す数値)だけでは製品の良さは計れません。デザインや実際に使ってみてどうなのかが重要です。しかしながら、スペックという指標がないのは困ります。
鍼治療で施術者のスペックを表現することはできるのでしょうか。
ピピピ… 戦闘力 (゜O゜;
つづく…「クチコミは誰が書いているのか?」
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