腰痛。
「いつが一番痛いですか?」
という問いかけに、
「朝起きた時。夜寝る時。」
と答えが返ってきました。
患者さんの状態を把握するために、どんな場面で症状が悪化するのかを尋ねます。
施術内容を決める上で重要だからです。
「朝起きた時」
この回答の解釈を間違えると、とんでもない間違いを起こします。実際によくある言い回しなので、気をつけている実際の例です。
4つのパターンが考えられます。
1.痛みで目が覚める
2.目覚めた瞬間に痛みに気が付く
3.起き上がろうとした瞬間に痛みが強い
4.朝の時間帯に痛みが強い
1~4で施術方法が違います。
1の場合、眠れないほど痛みが強いことが考えられます。痛みの緩和に専念した施術を第一に考えます。
2の場合、寝ていた姿勢によって症状が悪化している可能性があります。他に同じ姿勢を続けて痛みが悪化する場面がないかどうか(たとえば、クルマの長時間の運転)を確認します。
3の場合、起き上がり動作が苦手という可能性があります。動作時に負担のかかる関節や筋肉をポイントに施術します。
4の場合、気温との関係が疑われます(朝の冷えなど)。また、朝の家事で疲労して痛みが強くなるのかもしれません。
先日のケースでは、朝の家事が負担になっていることがわかりました。
自分のした質問がどんな意味を含むのかを把握しておかないと、正確な情報が得られません。いつも注意をしています。
ついでの話になりますが、一口に腰痛と言ってもパターンによって施術内容が変わります。鍼灸はそれだけ奥が深いものです。鍼灸師として鍼灸自慢をしたくなります。
ちなみに、今回の方が発した「夜寝る前」の意味は「夜寝る前になると一日の疲れで症状が悪化する」という意味でした。
結局、朝でも夜でも家事仕事が腰の負担になっていることがわかりました。となると、今度は家事仕事の時にどんな姿勢なのか、体のどこに重心があるのか、そんなことも考えながら施術ポイントを決めていきます。
質問一つで結果が変わります。
よい質問ができると、よい施術ができます。
患者さんは早く治ります。
雑談の中で必要な情報を得てしまう鍼灸師がいます。あこがれますね。
技を盗みつつ…。


コメント
始めまして、4月から鍼灸専門学校に通うことにな
ったトシヒコと申します。
かなりいい歳ではありますが、覚悟を決めて通うこ
とにしました。
こちらのブログはネットで鍼灸に関する情報を集め
てる頃に偶然訪問し、現役鍼灸師さんによる活きた
情報が参考になったのと、記事の面白さが気に入っ
てお気に入りに登録させて頂きました。
本来であれば、メールでお伺いしたかったのですが、
メールアドレスが見当たらなかったので、失礼
を承知でコメント欄を借用させていただきます。
4月からの授業に備え、自分でも経穴、経絡に関す
る書籍等を購入してみたのですが、漢字が難しく読
めない物が多いというか、ほとんど読めません。ル
ビが振ってあるもの、無いものがあり、苦戦してい
ます。
『まんがで経穴入門(医道の日本社)』を購入して
みたものの、読めない漢字だらけで前に進みません。
これらを読むのに役立つ漢字辞書等をご存知でした
ら教え頂けないでしょうか。
授業が始まってから先生に聞こうかとも思いました
が、授業の開始まで10日もあるのでこちらへ質問さ
せて頂きました。
お忙しいところを申し訳ございません、よろしくお
願いします。
>トシヒコ
はじめまして。
入学おめでとうございます☆
経穴の「読み」ということでしたら、こちらのサイトが役立つと思います(私とは関係のないところですが…)。
つぼのツボ
http://www.tubonotubo.jp/html/keiraku/index.html
各経絡をクリックすると、読みがすべてわかります。逆にこちらは漢字の方が表示されていないところがあります(PC上ではすべての漢字が表示できないので仕方ありません)。
学生時~臨床家まで役立つ書籍として、「経穴マップ(医歯薬出版)」があります。解剖学的知識と合わせて勉強できますし、復習にも大変便利です。価格も3千円と手頃なのでおすすめです。
参考にしてください。
コメントありがとうございました!
たしかに経穴マップは手ごろで分かりやすいですね、
是非手元に置いておきたいと思います。
参考になるサイトも教えていただき、ありがとうございました。