その姿勢が正しいと誰か決めた?

「姿勢が良い」とか「姿勢が悪い」などと簡単に言いますが、良い姿勢と悪い姿勢をきちんと整理しておいた方がよいでしょう。

真っ直ぐが正しい姿勢
左右対称が正しい姿勢

という思い込みをこっぱみじんにしたのが活法です。活法が定義する「正しい姿勢」を理解すると骨格調整が全く別物に見えてきます。碓井流活法では「矯正」という言葉を嫌います。

なぜか?

その理由は、「矯正」には術者の思い込みが入り込むからです。矯正する場合には、術者が正しいと決めたところに患者さんの体を合わせようとします。基準は術者が握っているのです。もちろん、その基準は学問に裏付けされたものだとしても、患者さんと学問は常につながっているとは限らないのです。

残念ながら、平均化が正解とは限りません。

「正しい姿勢」の概念をリセットすると、矯正は必要ないと思えるようになってきます。そして、鍼灸師が骨格の問題を考えやすくなります。私が思うに、「鍼灸師が筋肉や骨格に弱い」と思われてしまっているのは、「矯正」という目線で見られているからだと思います。

矯正ではなく調整する

言葉を入れ替えたようですが、発想が違います。ここで言いたい「調整」とは、患者さんの体に訊いて結論を出す方法です。

調整された状態は動きやすい

と考えるところから始まります。動きやすいか動きにくいか…動物である人間にとって動きやすい方が快適です。動きやすいポジションというのが正しい姿勢です。

碓井流活法が定義する正しい姿勢は流動的です。時と場合によって正しい姿勢が変わるのです。「時と場合によって姿勢を自由に変えられる」ことが重要なのです。遠心力が働くところでは、遠心力に耐えられる姿勢が重要です(最近、頭の中がスキーモード)。刻々と変化する状況の中で、安定したポジションが取れている状態が正しい姿勢です。

肩こりや腰痛を考えてみてください。肩こりと腰痛があるのに、肩がグルングルン、腰がクネクネなんてあり得ませんよね。肩こりや腰痛の患者さんは自由に動けない人です。

患者さんが、「ここが痛いんです」とやってきたら、私たち鍼灸師は「どこが痛いのか」に意識が向かいます。意識をそこに止めることなく「どんな動きができないのか」というところまで動いていくと、施術の幅が広がります。

動けるようにすることが調整です。
動けるようになると軸が生まれます。

軸を取り戻した患者さんは「ラク」だと感じるのです。それが立位という運動であれば(立っていることも巧妙な運動です)、「真っ直ぐな感じ」を得るのです。この感覚はセンターとか正中線とかいう表現に置き換えることもできます。

次回は図説。(つづく

P.S.
こしみずさんのブログが更新されたようです(はり治療3回目)。
スノーボーダーの感覚に潜入!

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