1.見えない世界
2.「気」の実用化がテーマ
3.見える世界
4.気の引力
5.現代医学的?(1~2)
6.現代医学的?(3~4)
の続き。
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5.現代医学的鍼灸とは何か
現代医学的鍼灸と言われているものは2つに大別できるような気がします。
1.解剖学(局所)的知識に基づく施術
2.作用機序を現代医学用語で説明する
さらに付け加えるなら、
3.事前に理学検査(整形外科的テスト)をする
で、私が思うには、これらは東洋医学と相反するものではありません。東洋医学の対義語として使われることには違和感を感じます。
再び、「見える世界」、「見えない世界」という言葉を持ち出すことになりますが、現代医学的立場の鍼灸師は、できるだけ「見える世界の中で処理しよう」という意識が強く、共通認識を大切にしていると言えます。
このような価値観に立てば、見えない世界(気の世界)を扱う伝統鍼灸に違和感を感じるのは納得できます。
だから、思うのです。
まず、見える世界。それから、見えない世界へ。
少なくとも、患者さんを相手にする臨床家としては、患者さんと共通認識をすることが最初の一歩です。私が東洋医学の研究者なら、また違うものを重要視していたかもしれません。
6.難経
古代の医学書に『難経(なんぎょう)』という本があります。名前からして難しそうなのですが、実際に難しいのです。なぜなら、書いてあることが抽象的だからです。
東洋医学では、内臓の一つとして「三焦(さんしょう)」というものがあります。『難経』では「名前はあるが形はない」と書いてあります。「形のないものを診よ」ということですから、この点からも形の世界を越えたレベルを読者に要求していることがわかります。
私は、鍼灸の奥義を記した本だと解釈しています。見えない世界を頑張って文字にした、という本だと。
『難経』は、鍼灸の出発点ではなく、終着点であると。
鍼灸の勉強を『難経』から始めるのは、腕立て伏せもできない人が武術の秘伝書を読むことに似ています。最高峰を知る意味を知る前に、私は混乱しました。未だ手の届かない書物なのです、私には。
7につづく…


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