
突然何の写真かと思うかもしれませんが、キーボードのお掃除中です。
愛を込めて、キーを一つ一つ外しつつ隙間のホコリを綿棒で。
これは、ちょっとだけキレイにした後の写真です。
最初の画像はとてもお見せできないものです。
慣れない作業で、あっという間に1時間が経過。
打鍵に耐えてきたキーに感謝しながらアルコールで汚れを拭き取り元のところに収めます。
間違ってはめてしまうとおかしなことになるので、最初にきちんと並べておきました。
ここだけは几帳面。
クリ助が使っているキーボードは、東プレのRealforce108。
いろいろ使ってましたが、これに落ち着いています。
鍼灸師の割にキーボードを叩いています。
鍼管(しんかん)よりも叩いています。
鍼管とは鍼をする時に使う細い管です。
それを皮膚の上に立てて、ちょっと飛び出た鍼の持ち手の部分を素早く叩くと鍼はスゥと皮膚の中に。鍼灸の鍼が注射針のように痛くないのは、この鍼管によるところが大きいのです。この鍼管は日本人の発明。
そういえば、たまにこんなふうに訊かれます。
「本場は中国なんですよね。」
患者さんからこの質問が出ると、一瞬ドキっとします。
それは、次の質問が頭をよぎるからです。
「中国に留学されたんですか?」
私は中国に留学をしたことがない、日本生まれの日本育ちの鍼灸師です。
鍼灸師にとって「中国留学」はプロフィールに書きたい四字熟語かもしれません。
留学経験を訊かれると、留学経験で何かを計ろうとしているのではないかと勝手に思いこみます。「何か」とは腕のことです。
「留学しなくてもちゃんとできますよ!」となんて言っみても負け惜しみみたいです。だから、中国留学を訊ねられた時は、「行ったことないですね~」と他人事みたいな返事になっていると思います。本当は羨ましいのですが…。
ただ、患者さんが評価するのは留学で得たものであって、留学そのものではありません。思っていたほど、患者さんは肩書きを気にしていない、と開業7年目の結論です。鍼灸師は、患者さんに直接触れるだけに、手から伝わる情報量が圧倒的に多く、肩書きのような事前情報はかき消されてしまうように思います。
そもそも、鍼灸師という肩書きに力があるのか・・・疑問です。
鍼灸師と名乗ったところで患者さんはやってきません。
たとえば、こんな肩書きを並べてみます。
カイロプラクター、マッサージ師、整体師、指圧師、あんま、鍼灸師
違いを説明できる患者さんは少ないと思います。
これらの説明に奔走するとそれだけの人生になってしまう気がします。
患者さんの立場では、治れば何でもよいわけです。
結果を出せる者が選ばれるだけです。
でも、鍼灸師だけがちょっと特別な気もします。
道具を使うからです。
道具を使う術者に対して、患者さんは高いレベルの効果を求めるでしょう。
そういう意味で鍼灸師は高い期待に応えないといけない存在。
道具を器用に使えるだけでは、ただの道具使いになってしまうので、施術者としてのポテンシャルを引き上げることを考えなければなりません。そのためにできることは日本にもあります。
世界に誇れる日本の技術があります・・・(続く)


コメント
こんにちは、お久しぶりです。
いつもブログ拝見させていただいております。
中国の鍼灸について書かれていたので一言。
7年間の中国医学留学で医学部を卒業し、中医師を取得してまいりました。
10年以上も昔の話ですが、中国の鍼灸をさんざん見てきた立場から申しますと、中国の鍼灸と日本の鍼灸は全く別物と考えてよいかと思います。
中国は中医学を学ぶには最高の場所だと思いますが、鍼灸を学ぶ最高の場所とは限りません。
少なくとも日本で鍼灸を生業とする場合においては。
中国の医療体制の中での鍼灸は医師が行いますが、ひとりの患者にかける診察時間はせいぜい2分~3分です。
その限られた時間内でカルテを見ながら配穴を瞬時に考え、まるで田植えマシーンの如く電光石火の刺鍼をします。
患者の皮膚に触れる時間はほぼ無く、響き(得気)が有るか無いかが経穴に適切な刺激が出来たか否かの重要な判定要素です。
日本の鍼灸は一般的に一人の患者さんにかける時間が長く、中国の鍼灸に比べたらものすごくきめ細かい診察を行います。
鍼一本を打つ技術に徹底的にこだわり職人芸(または芸術)として磨き上げるのが大きな特徴だと思います。
この素晴らしい日本鍼灸の特徴を活かし、さらに技術を追求し広めることが大事だと思います。
中国の病院で研修していた時、日本から短期研修しに来た日本人鍼灸師の方が中国の医師(主治医)よりも人気がある事も多かったです。
中国留学は鍼灸師として「ハク」をつけるのには解りやすくて都合いいかもしれませんが、技術とはあまり関係ないと思います。
日本の鍼灸の素晴らしさが一般に認識されるようお互いに頑張りましょう!
>mac副院長さん
おおぅ、コメントを頂けるとは嬉しい限りです。しかも、丁寧な説明付きで♪
私の中国留学経験あり鍼灸師リストの中にmac副院長さんが入っていました。羨ましいと常々感じていました。
そんな副院長さんから、日本の鍼灸を「鍼一本を打つ技術に徹底的にこだわり…」という言葉に、私のような留学経験のない者は救われます。お会いできた時は、中国鍼灸事情をお聞かせ願います。