昨日告知させていただいた「活法フェスタ2010」について。
活法(かっぽう)が武術由来の技術であることを伝えると、「え!? 妊婦さんに使って大丈夫?」と思われる方は多いと思います。過去、体験会(活法研究会主催)にいらっしゃた方の中には「武術の訓練するのかと思っていました」という方も。
確かに武術らしい体の使い方オンパレードです。
でも、殴ったり蹴ったりするわけではありません(笑)
活法は、殴られたり蹴られたりして負傷した者を助ける技術です。だから優しい技なのです。この優しい技がなぜ一般的に知られていないかというと、そのほとんどが口伝(くでん)だったからです。活法は社会の裏側で密かに伝えられてきたのです。
その活法の真髄を受け継ぎながらも、現代人に合わせて再構築されたのが「碓井流活法」です。私の話になりますが、創始者の碓井先生から初めて手ほどきを受けたのが腰痛へのアプローチでした。碓井流での腰痛治療は仰向けが基本パターンです。これを一通り習った時点で「お、これは使える!」となったのです。
妊婦さんはうつ伏せになれません。
仰向けのまま腰痛にアプローチできるテクニックは、妊婦ケアに取り組んでいた私にとって特別でした。腰痛と言えば「うつぶせ」という常識がどこかにあります。うつぶせを基本とした腰痛治療の場合、妊婦さんに対しては不向きです。普段の力が発揮できません。施術者自身がこのうつぶせパターンに未練がある限り、妊婦ケアは妥協的施術になってしまいます。
うつぶせで幅広く対応するためには、体の運動構造を利用しなければならないと思います。腰は「要(かなめ)」と書きますが、その具体的な働きを知らない限り要を調整することはできません。腰部に手を施したとしても、要としての機能が回復しなければ腰痛はよくならないものです。
反対に、要としての機能が回復していれば、その場で痛みが残っていても取れて行ってしまいます。鍼灸の鎮痛効果は時にすさまじいものがあるので、痛む所に鍼をすると痛みが消えてしまうことがあります。これで安心してしまうと(文字通り)痛い目に遭います。痛い目に遭うのは…、患者さん。
鍼灸師は鍼灸という道具を使えるために、鎮痛ばかりに意識を置いてしまうことがあります。私のことです。そんな鍼灸師でしたが、活法に出会って意識が激変しました。
どう変わったのかというと、
運動構造を回復させるという発想で鍼灸を使えるようになったのです。こういう視点で妊婦さんを見ると、運動構造の歪みが痛みの原因になっているのです。特に妊婦さんはこの傾向が強いように思います。
妊娠周期とともに骨格は骨盤を中心に変わっていきます。妊婦さんの場合、この骨格構造の変化に運動構造が追いつけないことがあるわけです。骨格とその骨格を動かす意識(無意識)にズレがあるために、体に負担がかかってしまいます。単に「お腹が大きくなって重いから」「姿勢が変わるから」というだけではありません。そう断言できるのは、運動構造が回復した途端に痛みが和らいでしまうからです。



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