鍼灸院を経営する理由(10-最終回)

鍼灸院を経営する理由(9)のつづき  ☆はじめから読む→(1)

鍼灸整骨院を辞めた私にとって、唯一残っていたのは自信です。鍼灸師として未熟者であることは自覚していましたが、そんな私にもできることがある、とわかったことは大きな収穫でした。鍼灸整骨院での“あの経験”がなかったら今の私はありません。限られた条件の中でも工夫次第で結果がでることがわかったからです。

鍼灸整骨院を辞めた私が失ったのは“場”です。
逆に得たのは“自由”です。

これまでとは正反対の環境になったわけです。
今度は場(ば)を作ることが私の課題です。場がなければ、私が学んできたことも経験してきたことも全く役に立ちません。鍼灸術が向上することもありません。

場がなければ、自分から足を運べばよい

と思うのは自然な流れで、出張治療に専念することになったのです。
それからの話は、鍼灸院開業の裏話vol.9「宣伝してあげるから」に続きます。

そろそろ、タイトルの「鍼灸院を経営する理由」の答えを書かなければなりませんね。もう答えは出ています。「鍼灸をする場を作るため」なのです。経営は場を作り、それを維持していくための手段です。

治療院を建てたばかりの頃、数名の方から「夢がかなってよかったですね」と言われました。「おかげさまで」と返事をしながらも、「それは違います。」と心の中でつぶやいていました。場を得られただけだったからです。

鍼灸師が一本の鍼を打つためには、鍼灸以外の経験や知識が多々必要です。それが現実です。鍼灸を純粋に追求できる(経営をしなくてもよい)鍼灸師はごく恵まれた一部です。そういう先生を羨ましいと思う時があります。

でも、最近はそうでもなくなってきました。場を維持するためにアレコレ悩んでいるうちに経営の面白さに気が付いたからです。経営を誤解していた自分に気が付きました。

私にとって、場とは鍼灸ができる処(ところ)ですが、
患者さんにとっては、鍼灸を受ける環境です。

この両者の目的を両立させてくれるのが経営です。鍼灸だけを追求していたら、専門知識を蓄え鍼灸術を磨くことだけを考えていたでしょう。でも、経営者になることによって、積極的に社会と関わる面白さに気が付きました。これも実に楽しい♪このブログにもそういう気持ちが込められています。

鍼灸院を経営する理由、お分かりいただけました?

ranking←クリ助のツボ。その“場”限りでもよいので応援してください。

コメント

  1. 学生 より:

    ついに最終回ですか…非常に勉強になりました。
    また新しいお話期待しております★クリ助さんは私の希望です

  2. あおいの姫 より:

    治療家の目指すところは【患者が院ではなくて自分についてくる】だと思います。
    そうなるように目指しています。【近所だから来てくれる】より【あの先生なら治してくれる】そういわれるように、そしてたとえ私が自分の居場所を変えたとしてもそれでも患者が来てくれるような治療家になりたいと思っていますよ。
    うちは経営的にも順調なので全ての開業資金も返済めどがしっかり立っていますが・・・やっぱり資金繰りが厳しくなると経営者に傾く・・・・精神面にはよくないですね(^_^;)
    追伸: たまにサーバーが混んでいるからか、コメントがうまく載らないときがありましたが・・・ちゃんと読んでましたよ。

  3. クリ助 より:

    >学生さん
    「希望」とか言われると照れてしまいます(*^^*ゞ
    世間をみれば、私などよりもずっと技術に長けている先生ばかりです。私の話は一鍼灸師の「あがき」みたいなもんです。次は何を書くか考え中です。また読みに来てくださいね。
    >あおいの姫さん
    私は「勇気」だけで経営を始めてしまいました。そんなものだから、当初は経営的な苦悩ばかりでしたよ。あおいの姫さんが羨ましいです。確かに、経営が辛くなると治療家としての本質を見失うことになってしまいますよね。
    近頃、ライブドアのブログのサーバーが混み合っていることが多いですね。コメントを頂けるせっかくの機会を失ってしまいました。残念です。ライブドア、しっかり頼むよ。クリエモンより。

  4. yanamuu より:

    いつも楽しく読ませてもらってますが、
    このシリーズは大変面白かったです。
    同じ鍼灸師として、尊敬しますし、とても刺激を受けました。
    次の話も楽しみにしてます。

  5. クリ助 より:

    >yanamuuさん
    読まれていたんですね。最終回にコメントが入ってビックリ!「面白かった」と書いてもらえて光栄です。また何かネタを探しますね☆さーて、何にしようかな。・・・楽しみにされるとプレッシャーかかるもんです。

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