<このシリーズでは、鍼灸師であるクリ助が妊産婦さんに何ができるかを考えていきます。お産の現場をできるだけリアルに伝えますので、よいお産について一緒に考えてください。>
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普段の私とは全く違う身の使い方で鍼を打ちました。
なんとくスポーティな感じです。
鍼をしている時のクリ子は、楽になってような表情を浮かべます。でも、すぐに次の陣痛がやってくるので、楽なままというわけにはいきません。
この鍼によって腰がゆるみます。ゆるんだところへ、陣痛という大きな収縮がやってくるので、そのストロークは大きくなります。これが大事なのです。赤ちゃんを躍動的に押し出すことができるからです。
鍼をおき、クリ子の手を握ります。
クリ子は握り返してきます。
額に汗を浮かべて頑張っているクリ子を見て、自然に「ありがとう」という気持ちが沸いてきました。何も手伝えない、だからせめて手を握ろう。そして、その痛みを受け止めようとしました。そうしていると、自分にはない強さをクリ子に感じたのです。それは不思議な体験でした。
しばらく手を握っていると、鍼が打ちたくなってきました。鍼灸師ですから。
クリ子の足に目をやると靴下を履いています。
脱ぐ余裕がなかったに違いない!
そう思って助産師さんに尋ねてみたら、冷えないように靴下はあえて履きっぱなしにしたことがわかりました。でも、このままでは足のツボに鍼が打てません。
どうしよう…あえて履かせたままの靴下を脱がせるのは勇気が必要です。チラッと助産師さんの顔を見ます。靴下の下に隠れたツボに早く会いたい。あの三陰交も靴下に隠れています。
「靴下を脱がせます」
と言いながら実行してしまいました。
私の目的は太衝(たいしょう)というツボ。
ついにこのツボを思いっきり使う時がやってきたのです!
次なる作戦へとクリ助は動き出したのです。
太衝というツボは子宮にもよく働くツボで、血の量を調節する作用もあります。気を下に引くことができるので、頭もスッキリして全身がリラックスします。そんなツボです。とても好きなツボ(鍼灸師にはお気に入りのツボがあります)ですが、妊娠中はむやみに使えないツボです。なぜなら、気を下に引く作用が強いので、お母さんの体力が弱っている時は、赤ちゃんまで下に引いてしまう可能性があるからです。ツボは時と場合によってプラスにもマイナスにもなります。それを知っているのが鍼灸師です。
という理由で妊娠中は使いませんでした。念のため。←慎重派
この太衝をこのタイミングで使うとどうなのか…
わかりやすく簡単に説明しましょう。
子宮の動き(収縮と弛緩)がよくなる
子宮口の開きがよくなる
赤ちゃんが下に降りようとする
体がリラックスする
精神が安定する
という効果を期待していたのです。
(東洋医学の専門用語を使わず何とか説明できた気がします)
とにかく初めてなので、私が一番ドキドキ…。
トントンッ!
右足の太衝に鍼が刺さりました!
ウム、手ごたえあり
ヒッヒッヒッヒヒヒ・・・・・・(琵琶丸風?)
つづく→鍼灸師とお産(15)


コメント
中医学は机上の理論ではダメで、臨床で治療を行なえて初めて生きてきますよね。
初めてのことは本当にどきどきすることでしょう!
私も、そのガッツを見習います!
ところで、リンクに入れさせていただきました
確認してみて下さいね(^・^)
手を握るシーンに感動がこみ上げてきました!
クリ助さんの初めてのお産時の鍼トライ、そのドキドキも感じ、その経験にすごさを感じます。
なぜ太衝を選穴したのかも、すごくわかりやすく読ませていただきました。
お産に立ち会っても何もできなかったという旦那さんが多い中、クリ助さんご夫婦とクリ太くんは家族みんなでお産に臨んだという感じがしますね。
>サトさん
学問を臨床の場でどう生かせるか…ですよね。
中医学を理解することが大切なのではなく、中医学を通じて患者さんを理解できるようになることが大切だなーと思って臨床に取り組んでいます。
リンク確認しました。
ありがとうございます(^-^)
>なちゅらさん
感動してくれてありがとうございます。
でも、恥ずかしいですね~。改めてコメントされると(*^o^*)
お産も初めて☆
お産の時の鍼も初めて☆
鍼灸師として貴重な体験ができるというだけで、心は弾んでいました。実際は、テンヤワンヤでしたが…。
ここ数日、自分のブログも放っておいて
お産シリーズに夢中になっております。ははは。
コンタクトレンズもそうですし、靴下にも気が付くなんて、
素晴らしい気配りです!
さすが、細かい観察眼の鍼灸師クリ助さん。
靴下は履いたままでいいんですね。
私が通った産婦人科は、裸足で分娩台に上ります。
で、薄いビニール製?ハイソックスのようなものを
履かされます。
なんでも細菌感染を防ぐためだそうで。
でも、足って産道口までちょっと距離があるような気が・・・。
担当医師が気持ちよく作業(とは言いたくないが多分そういう意識だと思われる)
出来るようにってことでしょうね、きっと。
手ごたえがあったツボ(体?)はどうなったんでしょう?
ますます気になります。
同時に、早産した第二子の臨月(32,3週頃)も思い出されます。
破水4日前に診察して下さった鍼灸師さんの話が、忘れられないもので・・・。
記事に対するコメントではなく、すみません・・・
今回お産のシリーズ、私のブログにも訪問されている
未来のママさんや女性鍼灸師さん方にも読んで欲しい内容だと思い
是非私のブログ記事に紹介とリンクを貼らせていただきたいと思いまして・・・
またパパさんの書くお産への積極的取り組みブログ記事も少なく、
きっとみなさん読まれたらその事にも感銘されると思います。
もしご迷惑でしたら言って下さいね。
>Chabさん
薄いビニール製?ハイソックス
↓ ↓ ↓
担当医師が気持ちよく作業出来るように
鋭いツッコミですね!
医療の現場は、患者さんのためでなく、医療者側の都合による慣習って多いですよね。そもそも分娩台がそうですし…。
Chabさんの声で、医療の現場を変えてくださいね☆
勝手に押しつけてすみません。私もいいお産とは何かをこのブログで提案していきますね。
すみません、今日は更新できませんでした。
新患が多かったので…(精神肉体的事情)。
>なちゅらさん
なちゅらさんのブログで紹介していただけるのですか!それは光栄です。なちゅらさんに紹介していただけば、私の声がいっそう届きやすくなること間違いないですし。嬉しいです♪
ぜひぜひ、よろしくお願いします。