■あぐらに関するおさらい
あぐらに関係する記事を何度か書いてきましたが、今回の記事で完結です。
おさらいからです。
あぐらがかけないのは、股関節が外旋できないからです。股関節の外旋に腰椎の2番が関わっています。腰椎の2番の動きが悪いと、股関節の外旋が渋くなります。
さらに腰椎の2番が動かない原因を探ると、ふくらはぎの内側の強ばり(硬結)が浮上します。ここには築賓(ちくひん)というツボがあります。築賓で腰椎2番の動きを出すと股関節は外旋しやすくなります。
築賓が硬くなる原因は臀部にあります。ここには秩辺(ちっぺん)というツボがあります。経験上、教科書的な秩辺より少し下(梨状筋のすぐ下)が重要です。
連動を整理するとこのようになります。
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秩辺(のすぐ下)→築賓→腰椎2番→股関節外旋
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今回は言及しませんが、秩辺(のすぐ下)に問題が生じるのにも原因があります。このように身体の動きは連動しています。
■股関節と仙腸関節
今回は、新たな問題に挑戦していきます。今回の症例も、左右の足裏を合わせるようにあぐらをかいて、上体を前に倒すと大腿の内側に痛みが出るという症状です。
中都によって大腿の内側のつっぱりが取れます。ただ、この姿勢から上体を前に倒して行った際に痛みが強くなる場合には対応できないのです。
足裏を合わせて膝を床に近づける。ここまでは、股関節の可動性が問題ですが、そこから上体をかぶせるように倒す場合は、仙腸関節の可動性が問題になります。

仙腸関節に触れながら、上体を前に倒してみるとわかります。関節結合部の間隙が広がるような感触を指先に感じます。右膝方向に上体を倒せば左の仙腸関節、左膝方向に上体を倒せば右の仙腸関節です。
上体をかぶせて大腿の内側に痛みが出る時、その反対側の仙腸関節の動きに原因があります。ですから、改善すべきは、大腿の内側が痛む方向と反対の仙腸関節ということになります。

■仙腸関節と肘
仙腸関節を柔軟にするツボが肘にあります。曲池(きょくち)です。曲池は一般的に肩こりなどの治療に使われることが多いツボです。
確かに肩甲骨の動きを改善させる効果があります。曲池は肩甲骨の動きを改善させ、肩甲骨と骨盤との連動系を通じて仙腸関節を緩めてくれます。
これを応用すると、仰臥位(仰向け姿勢)で、膝を外に向けた脚を抱え込む動きで、その脚と反対側の腰に痛みや違和感を感じる症状に使うことができます。この場合も、抱え込んだ脚とは逆で、痛みを感じている腰部と同じ側の曲池を使えばよいのです。
■整体に近いハリ
こうした身体の関連性は、経絡(けいらく)をいくら研究しても得ることができません。活法という古武術整体を学ぶ中で動きとツボの関係を探って見えてきたものだからです。
痛みの位置に加え、その痛みが出現する姿勢や動きを知ることで、必要なツボがわかります。この技術は限りなく整体に近いものです。私は整体以上に整体だと思っています。
■股関節周りのトラブルへの対処法のまとめ
・あぐらをかけない時は腰椎2番
股関節の外旋に腰椎の2番が関与している話
・ふくらはぎ(内側)の痛みに秩辺
ふくらはぎの筋肉が硬くなると腰椎2番の動きが悪くなる話
・あぐらをかくと内股が痛む時は中都
内股の筋肉がつっぱっていると中腰で物を拾う姿勢が苦手になる話
・運転で痛くなった股関節に陽関
あぐらはかけても股関節が痛む時は中殿筋を疑うという話
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